私たち京都市小学校英語教育研究会が誕生し、23年が経過しました。本研究会は、全国に先駆け、小学校英語教育に特化した研究団体として誕生し、これまでにも全国小学校英語教育実践研究大会の第1~3・5・7・9・13回と全国に向けた公開授業や実践発表を通じて、多くの参会者が集い、小学校英語教育の充実に向けて語り合い、学び合う機会を創ってまいりました。
思えば、本研究会の立ち上げからの二十数年間、小学校英語教育をめぐっては、必修化から教科化へ、そしてALTや専科教員を活用した指導体制など、大きな変化と進化を遂げてきました。今では小学校にすっかり根付き、子どもたちが楽しみにしている授業の一つとして、小学校英語が子どもたちにもなじみ深いものとなっています。
昨今、英語教育のみならず、教育を取り巻く課題は年々多様化、複雑化しています。次期学習指導要領の改訂について議論がすすんでいるこの時期に、今年度、再び京都に第21回全国小学校英語教育研究大会が8年ぶりに戻ってくることになりました。今年度の大会は、第1日目の公開授業を市内の3校に加え、本研究会として継続して取り組んできた授業実践を皆さまに公開するという初めての試みも計画し、市内4会場で公開授業を行う予定になっています。外国語による豊かな言語活動を通して、子どもたちの「生きる力」としてのコミュニケーション能力の育成をめざし、これまでから日々の授業の充実に向けて取り組んできた成果を発表し、それらを基に全国の皆さまと熱く語り合うことができる京都大会を開催したいと思います。また、全国の皆さんの実践から学ぶ第2日目の分科会も充実できるようにと考えております。
今年度はこれまでより一層「英語」を軸に、市内のみならず、全国の皆さまと子どもたちの未来を思い描き、共に考え、共に語り、共に進んでいけたらと思っています。子どもたちをはじめ、ここを訪れてくださった英語教育の充実に向けて取り組んでおられる多くの方々とともに、まさに活発なコミュニケーションを通して互いにますます高め合えればと思っています。
一人でも多くの皆さんと出会い、充実した時間を過ごせますことを、今から楽しみにしております。
京都市小学校英語教育研究会
会長 中村 理恵
研究主題
英語による言語活動を通して
主体的にコミュニケーションを
図ろうとする子の育成
~主体的・対話的で深い学びの実現に向けた
個別最適な学びと協働的な学びが一体的に充実する授業づくり~
3つの視点のもと、研究を図る。
視点① 『学習評価』
児童の見取りを確かにし、指導と評価の一体化を図るために、児童の実態から意図的な中間交流を効果的に行うことで、児童の学習改善、指導者の指導改善につなげられるのではないか。
視点② 『言語活動を通した指導』
単元終末の言語活動における相手意識・目的意識に立ち返り、目的や場面、状況等を設定した言語活動を単元の始めから繰り返すことで、子どもたちがより主体的にコミュニケーションを図ろうとするのではないか。
視点③ 『小小・小中連携』
指導者が語彙や表現等の系統性を把握し指導することで、やり取りや発表を行う際の語彙や表現がより豊かになり、中学校での話すことにおける即興性につながるのではないか。
令和7年度 研究会活動日程(予定)
5月23日 | 総会 |
7月23日 |
小学校英語指導講座 |
9月26日 |
公開授業 |
1月30日 |
第21回全国小学校英語教育実践研究大会 (1日目) |
1月31日 |
第21回全国小学校英語教育実践研究大会 (2日目) |