会長あいさつ

 青少年赤十字は,「健康・安全」「奉仕」「国際理解・親善」という実践目標のもと,「気づき・考え・実行する」という態度目標を掲げ,主体的な活動を目指しています。小学校教育の中で一番大切にしなければならないことは,生命の大切さを理解し人間の尊厳を守る心,すなわり,人の心の痛みがわかり,人を思いやることのできる心の育成だと考えます。「赤十字の父」とよばれるアンリ‐デュナンが1901年に第1回ノーベル平和賞を受賞してから120年が過ぎましたが,世界での戦争や紛争は現在も起こり続けています。また,私たちの日常生活の中でも,差別や偏見,いじめ,虐待等,人間の尊厳が傷つけられたり,人を思いやることができなかったりする事象が数多く起こっています。

 すべての学校は,確かな学力・豊かな心・健やかな体の3つを柱とする「生きる力」の育成を目指しています。青少年赤十字の実践目標である「健康・安全」「奉仕」「国際理解・親善」も「生きる力」の育成につながるものであり,教科・領域の学習の中で必ず行っているものです。

 本研究会では,青少年赤十字トレーニングセンターや車いすバスケットボール体験教室,防災教育の授業研究等を通して,「気づき・考え・実行する」ことのできる子どもの育成を目指しています。多くの皆様と一緒に,青少年赤十字の活動を広げていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

              京都市青少年赤十字教育研究会 会長 奥野 利一

赤十字通信