・できるだけ日本語を使わず,英語でのやり取りを大切 ・児童が自分のことについて伝えられるような問いか ・児童には英語で答えることを強要せず,指導者が英語 ・児童の反応に対して,受容的・共感的な反応を英語で ・指導者と一人の児童,指導者と全児童など,できるだ ・特に,普段話すことが少ない児童とのやり取りを意識 136 問をしながら,前時に聞いた英語表現を児童が思い出しながら1~2語単位で発話できるように促した。 うにした。 ゆっくり,徐々にリズミカルに読み進めた。 を,指導者と児童で役割を分担して楽しむようにした。 図3-4 発話を促す読み聞かせの様子 する動物や色の英語表現について触れている。ここで児童が,登場する色や動物を思い出しながら英語表現を進んで言ったり,指導者との掛け合いを楽しみながら言ったりできるように,次のような読み聞かせの工夫を行った。 ・「What’s next?」「What color/animal?」などの発 ・次のページを少し見せて,次の展開を予測しやすいよ ・児童が発話しやすいように,はじめは区切りながら ・似たフレーズで繰り返される掛け合いのやり取り 初め,児童が前時での読み聞かせを思い出しながら活動できるように,指導者は絵本のページを少しずつ見せたり,「I see a ...」と児童に投げ掛けたりしながら,児童が声に出して表現したくなるような読み聞かせを行った。図3-4はその読み聞かせの様子である。 すると,児童は指導者の読み聞かせの様子を見ながら「Green frog!」と進んで英語を使って表現した。そして指導者は,「That’s right!」など,児童の姿に反応するようにした。 読み聞かせの途中からは,児童が文で表現したくなるような読み聞かせの工夫を行った。本文は,全て1文が8語程度で構成されており,児童がすぐに文表現することは難しい。そこで,指導者は,1文を意味のあるまとまりに区切ってゆっくり読み聞かせを行った。すると,指導者が繰り返しを促す言葉がけを行わなくても,児童が自然と繰り返し英語で表現する姿が見られた。このような活動を繰り返し行っているうちに,指導者と児童との掛け合いのようになり,リズムを楽しみながら進んで表現する様子がうかがえた。 にすることを意識した。 けをした。 で言い換えるようにした。 表現して伝えた。 け多くの児童とのやり取りができるようにした。 した。 児童が十分慣れ親しんでいる様子がうかがえたら,徐々にテンポを上げたり区切りを減らしたりしながら,児童が自然と文のまとまりで表現できるようにした。また,指導者と児童で役割を分担してやり取りを楽しむように読み聞かせを進めていった。すると,初めは1~2語程度で表現していた児童が,読み聞かせの終わりには自信をもって文で表現できるようになった。 このような読み聞かせを通して,児童は声に出して英語で表現することの楽しさを味わうことができたと考える。ここで見られた「進んで英語で表現しようとする姿」を,次の第3時では「自分のことを英語で表現して伝えようとする姿」につなげられるように読み聞かせを計画した。 〇やり取りを大切にするために 1年Unit2「オリジナルちょうちょを紹介しよう」の第3時の学習活動では,色の英語表現に慣れ親しむことを目的とした。第1時,第2時で十分読み聞かせに親しんできた「A Beautiful Butterfly」の話を使って,児童とのやり取りを楽しむことを大切にして取り組んだ。児童にとってはこの絵本に対して十分親しみのある状態であり,話の展開もおおよそ理解している様子であった。ここで,指導者は,前時の声に出して進んで表現しようとする児童の姿を大切にするとともに,次のような点を意識しながら読み聞かせを行った。 単に本文を読むだけでなく,児童が発話する機会をできるだけ多く設定するように心掛けた。その中でも,絵本の内容に関連させながら,児童自身のことを英語で伝えられるような質問やその返答に対する反応を意識的に取り入れ,児童との英語でのやり取りを意識しながら読み聞かせを行っ
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