最終稿【丹後】
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活動 第1時 読み聞かせ① 第2時 読み聞かせ② 第3時 読み聞かせ③ 第4時 コミュニケーション (やり取り) 第5時 コミュニケーション (発表) 読み聞かせの目的 【推測させる】 【発話を促す】 【やり取りをする】 第1時 読み聞かせ① 第2時 読み聞かせ② 第3時 読み聞かせ③ 第4時 コミュニケーション 第5時 コミュニケーション 小学校 外国語教育 9 活動 (やり取り) (発表) 133 読み聞かせの目的 【推測させる】 【発話を促す】 【やり取りをする】 うのか,目標を設定しながら実施した。表3-2は,各時間における読み聞かせの目的と,単元終末のコミュニケーション活動とのつながりをイメージした単元計画である。 表3-2 1年Unit2 単元計画 第1時では,「A Beautiful Butterfly」の絵本との初めての出会いであり,児童は言語だけでなく音声や視覚など様々な情報をもとに推測しながら聞こうとする姿が見られると考えられる。そこで,そのような姿を指導者が価値付けられるように意識して取り組んだ。 第2時では,第1時の活動を通して話のおおよその内容を理解している段階であり,前回の読み聞かせを思い出しながら英語をつぶやくことが予想される。そこで,児童が自分から声に出して英語で表現しようとしている姿を指導者が価値付けられるように意識して取り組んだ。 第3時では,児童は絵本の内容について十分親しみを感じており,絵本に登場する英語表現について発話できるものも少なくないことが考えられる。この段階で,絵本の内容に関連させた発問をするなど児童とのやり取りを意識し,指導者が尋ねていることを考えながらそれに対して何とか自分のことを伝えようとする姿を価値付けられるように意識して取り組んだ。 第4時では,自分のイメージする蝶を作るために,欲しい色を伝えるコミュニケーション活動を設定した。また,第5時では,作った蝶の色やその蝶に込めた自分の思いを紹介するコミュニケーション活動を設定した。 読み聞かせでは,まず聞く姿を大切にするとともに,学習活動を重ねていくことで児童が自分の考えや思いを伝えようとするコミュニケーション活動につながるように計画した。初めは様々な情報をもとに十分に「聞く」インプットを大切にしながら,次第と絵本の内容や児童自身のことについて「伝える」アウトプットへとつなげられるように,読み聞かせの目的を意識して実施した。 このような読み聞かせを取り入れることで,単元最終において児童が主体的にコミュニケーションを図ろうとする児童の姿を目指した。 〇2年生の実践 2年生の英語活動は,全3単元,各単元5時間ずつの計15時間設定されている。 Unit1では,数の英語表現を主な言語材料として,単元終末のコミュニケーション活動に向けて様々な活動に取り組んだ。絵本の題材として「THE VERY HUNGRY CATERPILLAR」を取り上げ,1年Unit2「A Beautiful Butterfly」の読み聞かせ同様,表3-3の計画のとおり,コミュニケーション活動につながる読み聞かせに,段階的に取り組んだ。 表3-3 2年Unit1 単元計画 この「THE VERY HUNGRY CATERPILLAR」の絵本は,「A Beautiful Butterfly」と同様に,似たフレーズが繰り返される場面を含みながらも,起承転結の展開がなされている。青虫が美しい蝶に変容するまでの展開を推測しながら聞くという点では「A Beautiful Butterfly」と似ている。しかし,より話の展開が細やかになっていたり,使用されている英語表現も難しく,1文当たりの語数も増えていたりする点が異なっている。このような点から,言語だけに頼らず,描かれている情景や読み聞かせを行う指導者の様子などをもとに,思考を働かせながら聞こうとする児童の姿が期待できる。 Unit3では,「Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?」の絵本を活用する。この絵本は,問いかけに対して返答する形で,似たようなフレーズが繰り返されているので,児童にとって親しみやすい絵本である。また,パターンを理解できれば,児童は進んで声に出して表現することが考えられる。 ここでは,指導者による読み聞かせをはじめ,様々な学習活動を通して色や動物の英語表現に慣れ親しむ活動に取り組む。そして,読み聞かせを

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