602_R4「教育研究の方向性」最終稿【総論】
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③ 理科を通した読み解く力の育成 <日常的なOJTの活性化> (1) 中央教育審議会『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して ~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~』(答申)令和3年1月26日 pp9-13 2022.6.22 (2) 前掲(1) pp9-10 2022.6.22 (3) 中央教育審議会『幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について』(答申)平成28年12月21日 pp53-54 2022.6.22 (4) 前掲(1) p3 2022.6.22 (5) 前掲(1) p3 2022.6.22 (6) 京都市教育委員会『令和4年度 学校教育の重点』 p3 2022.6.22 (7) 文部科学省初等中等教育局教育課程課『学習指導要領の趣旨の実現に向けた個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に関する参考資料』 令和3年3月版 pp7-10 2022.6.22 (8) 前掲(1) p22 2022.6.22 4 る力を育成していくことを目指した。 「読み解く力」は全ての学習活動の基盤となる資質・能力だといえる。言葉や語句の意味を知らなければ、教科書に記述されている内容や問題文の意図を理解することはできない。言葉や語句の意味を知っていても、文章全体の構成を捉え文脈を理解することができなければ同様のことがいえる。連続・非連続に関わらず、テキストから正確に情報を読み取ることが学習の前提となり、文意を理解することによって、児童生徒は意味理解の伴った知識や概念を獲得したり、問われている意図を理解したりすることができるであろう。児童生徒が思考をより深め、適切な判断や高次な表現をするためには読み解く力の伸長が不可欠であろう。 実践では、小学校と中学校における理科の学習内容のつながりを意識しながら、児童生徒が読み解くことができない原因を明らかにし、それに対する具体的な手立てを授業展開に組み込み、読み解く力を育成していくことを目指した。 令和の日本型学校教育を実現するためには、指導する教職員の指導力の向上が欠かせない。これからの教職員の目指すべき姿として、前掲の『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して ~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~』(答申)には以下の三つの姿が挙げられている(8)。 このような教職員の姿を実現するためには、意図的、計画的なOJTの充実が必要となり、教職員自身の自発的な学びに期待するだけではなく、組織的に学ぶことが重要となる。また、教職員自身や学校園組織がこれからの教職員に求められる指導力についての理解を深めること、そして、その指導力を獲得し磨いていくための持続的な仕組みをつくることが必要となる。 研究では、本年度本市で新たに行ったOJTに関するアンケートや実地調査をもとに、OJTを円滑に進めるための要素や方法を明らかにすることを目指した。 〇学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて探究心を持ちつつ自律的かつ継続的に新しい知識・技能を学び続ける 〇多様な人材の確保や教師の資質・能力の向上により、質の高い教職員集団を実現し、個々の教職員がチームの一員として組織的・協働的に取り組む力を発揮しつつ、校長のリーダーシップの下、共通の学校教育目標に向かって学校を運営していく 〇教師が創造的で魅力ある仕事であることを再認識し、教師自身も志気を高め、誇りを持って働くことができている (筆者により抜粋) 教育研究の方向性 3

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