618_R4「OJT」最終稿【大上】
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-教職員一人一人の資質・能力と学校の組織力の向上を目指して- Key Words:学び続ける教師、学び合い高め合う教職員集団 E0406 報告618 教師は、いつの時代も社会の変化に応じて学び続ける必要がある。そのためには、経験豊かな教職員から若手教職員への知識や技能の伝承と、全教職員の知識や技能の継続的なアップデートが各校で組織的に行われることが求められる。しかし、時間や人員の不足等により、それらがうまく行われていない現状がある。これを解決していくためには、OJTを有効に機能させ、学校組織として取組を進めていくことが重要であると考えた。 本研究では、まず、本市のOJTの実態を把握するために全市の小・中学校、義務教育学校、総合支援学校の学校長、教務主任、研究主任、キャリアアップ研修受講対象者、採用2・3年目教員を対象にアンケートを行った。その結果、教員経験年数によるOJTに対する意識の違いや、OJTを進めるにあたっての課題等が明らかになった。次に、アンケートから取組の内容や成果等、更に詳しく知りたいと思ったことについて取材を行った。 アンケートや取材を通して、各校の課題やOJTに対する取組は様々であるが、OJTを進める上で学校長が大切にされている思い、しかけや工夫には共通しているところが多いとわかった。それらから、OJTを有効に機能させる三つの要素を見いだし、具体的な取組や効果についてまとめた。この三つの要素をもとに、教職員同士の世代を越えた学び合いが日常的に行われている状態が、本研究で目指す日常的なOJTの活性化の姿である。 大上 由加里(京都市総合教育センター研究課 研究員) 105 「学び続ける教師」を育む日常的なOJTの活性化

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