おわりに 32 「自己調整」という言葉が教育現場で使われるようになって久しい。しかし、生徒の学習を自己調整する力を育成していくために、生徒に何を自己調整させるのか、生徒の自己調整をどのように評価するのかといった課題が解決されているとは言い難く、現場の指導者は日々の教育活動と並行しながら、その最適解を探っているのが現状だといえる。本研究実践が、そのような多忙を極める中で実践を進めている指導者の一助となれば幸いであるし、生徒たちが自己調整する力を発揮して、将来、受け身ではなく主体的に世の中の変化に対応したり、それによって生まれる課題を解決したりしていくことにつながれば望外の喜びである。 最後に、本研究の趣旨を理解し、2年間の長きに渡り継続して研究実践に取り組んでくださった京都市立八条中学校と京都市立安祥寺中学校の校長先生をはじめ、両校の研究協力員の先生方、研究に携わっていただいた学年の先生方、そして、いつも笑顔で学習に取り組んでいた生徒の皆さんに心から感謝の意を表したい。 中学校 学びを自己調整する力 24
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