〇〇さんは,買う人や売る人の立場という視点やお金や国と国のつながりという3つの視点から考えていました。わたしは1つの視点からしか書けなかったので,今度は,もっと他の視点もないか考えてからまとめたいと思いました。(前略)一票の価値についての問題や比例代表のしくみについて,初めて知ったこともあったが,立場という視点をもっていれば,ある程度,(最初から)予想できていたように思う。地域とかお金とか宗教とか…そういう視点から“一つの物事には一つの面しかない”という考え方ではなくて,色々な視点から見ていると,そのことを読み取れたり,くわしくなったりして,他のこととつなげて生かすことができる実践後,子どもたちは“社会科で学習していること”をどんなふうに受け止めたのでしょうか?学習していることは「とても役立つ」と回答した中学生に尋ねてみると…2年間継続して実践を重ねた中学校では,学習してきた「内容」が役立つという回答よりも学習で身に付けてきた「力」が役立つという回答が大幅に上回りました。今日の授業では,人口という視点に引っ張られすぎた。大都市との距離とか交通網,地形という視点が完全に欠けていた。産業革命が起こったとき,環境や人権?という視点がその先のことをいろんな視点から考えて予想しなければならない視点を可視化して価値付けることを繰り返していくうちに,小学生であっても中学生であっても,思考の過程に着目した記述が見られるようになっていきました。自分の考えが一面的だったことを自覚していたり,多様な視点をもっておくことの有用性に気付いたりしていることがうかがえます。足りなかったように,何かを作り出すときには小学5年生「食料生産と私たち」食料自給率は高めるべきだろうか?より中学3年生「民主政治と政治参加」民主政治の実現に向けて大切なことは何だろう?より中学2年生「日本の諸地域-関東地方ー」関東地方での工業はどこでどんなものが生産されているのだろうか?よりQ:社会科の学習の,どんなことがどんなときに役立ちそう?成果☞「学習していることが将来にわたって役立つ」という実感☞思考の過程に着目した学習の振り返り子どもたちの変容
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