私は進んでいないと思う。なぜなら資料を見ると,都で暮らす天皇や貴族たちの生活はよくなってきているように感じるけれど,万葉集の防人の歌では,地方で暮らすしょ民の生活は苦しんでいて,国としてはまだまだだと思うから。小中の全指導者が「だれでも」「いつでも」取り組めれば,子どもたちが力を習得・発揮する機会は多くなり,学習していることの有用性も実感しやすくなると考えました。研究では,多面的・多角的に事象を捉える力を育むため,日常的に行われている学習活動の中から4つに注目し,それらを「視点が表出されやすい学習活動」と捉えてみました。例えば“予想する”は,予想のずれを,調べていく動機付けとして位置付けます。“選択・判断する”活動は,根拠や理由など論理的な思考を促すために位置付けたりもします。「視点が表出されやすい学習活動」とも捉えてみることで…子どもたちが思考の過程で働かせている「視点」が見えてきませんか?予想するどうして北海道は“食の宝庫”なの?・周囲全てが海に面していて魚介がたくさんとれる・広大な土地農地“大”→生産量“大”・平野が大きい・寒いので酪農に適している・ロシアなどの外国に近く,輸入しやすい・アイヌ民族の伝統料理位置地形面積気候距離子どもたちは,実に多様な視点から課題を見つめ,考えを形成していることがわかります。ですがそのことを,本人たちでさえ,おそらく自覚していないのではないでしょうか?研究で目指したのは,次のような姿です。未知の事象を予想する情報を分類する事実に基づいて選択・判断する比較して共通性を見いだす選択・判断する立場格差飛鳥時代から奈良時代にかけて天皇中心の国づくりは進んだといえるのか?つながり文化①手だて視点が表出されやすい学習活動視点の習得・発揮を促す
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