614 R3最終稿【木村】
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【1年生】 国語科:自身の音読の様子を動画で記録する。動画を見て自分の意図に沿った表現の音読ができてい 図1-6 児童が手書き入力したカードを共有した画面 138 ではそれも難しい。1~2時間は計画して,端末の扱いに慣れる時間に充てたい。研究協力校の実践では,ただログインするだけでは児童は前向きに取り組みにくいので,遊びながら基本的な使い方を練習できるようにした。 図1-6は,児童が学習支援ソフトを使って付箋を作成し,ファイル共有機能を使って共有した画面である。あるお題に対して友だちと答えが被らなければ得点が入るゲーム「かぶっちゃやーよゲーム」として取り組んだ。この例でのお題は「白いもの」である。逆に,答えが被ったら得点するルールにもできる。お題を変えれば何問でも行うことができ,操作が早くなってくれば帯時間での実施も可能である。付箋に文字を入力する場合,手書き入力ができるので,タイピングができなくても文字を書くことができる。手書き入力機能は撮影した写真の編集にも使うことができるため,様々な場面で使える。慣れておきたい機能なので最初に取り組んだ。 この時点で児童は3度目のログイン操作であったが,おおよその児童が2分程でできるようになっていた。やるまでは不安でたまらなかった研究協力員であったが,児童の順応力に驚き,少しずつ不安が解消されているようであった。「使う前のような気構えはしなくなった。3回やったら大丈夫になる。」と述べている。 (3)写真・動画撮影機能を中心に ログイン操作に慣れたことで,GIGA端末を授業の中で活用しやすくなる。では,低学年の授業においてどのように活用することが,何らかの活動を効率的にしたり,情報活用能力の育成と教科等のねらいの達成に効果的であったりするのであろうか。 両研究協力校の実践例を見てみよう。なお以下に紹介する実践例は,筆者が提案した複数のGIGA端末活用方法の中から研究協力員が選択したもの,または研究協力員以外の教員が実施したものである。つまり,教員が自主的に選択・考案した実践であるので,実際に授業を行う教員が効率的または効果的であろうと判断した活用方法と考えられる。 るかを確認し,改善点を見つけ,よりよい音読を目指す。 国語科:自分なりに工夫した音読を動画で記録,共有する。お互いの音読を見て工夫を見つけ,自分 の音読に取り入れてさらに改善を加えていく。 国語科:自分が書きたい車に関する資料を写真撮影し,作りと仕事に関する部分にマークしたり線を 引いたりして書きたい情報を見つける。その上で書く内容を選ぶ。 算数科:学習した方法が使えるたし算の式になるようなお話をノートに書く。それを写真に撮って共 有し,お互いの問題を解き合う。 図画工作科:絵の題材となる動物や物の写真を共有フォルダに入れておき,児童が必要に応じて写真 を参考にしながら絵を描く。 【2年生】 算数科:身近にあるかけ算を見つけ写真に撮って記録し,全体で共有する。 図画工作科:作品を動かす様子を動画で撮影し,共有して互いの作品を鑑賞する。 生活科①:植物の成長の様子を写真で記録し,友だちと共有したり,成長の様子を比べて新しい発見をしたりする。 生活科②:webの地図機能を使って校区の航空写真を見て,校区の様子について知る。 小学校 情報教育 8

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