①②③④ ① 答えだけでなく,問題の解き方や考え方の説明を③ 友だちの考え方や解決方法の説明を理解しようと④ 友だちの考え方を聞いた後で,自分の考え方と友だちの考え方を比べてどの方法が良いかを考えていますか ② 考えたことを友だちにわかりやすく説明しようと<式から図へ変わった生徒> 角度を求める時に,角同士の位置関係を使う様になった事や,また,①その関係を成立させる 為に,図形に補助線を引く様になった <式からグラフへ変わった生徒> 2つの式はy=ax+bの形に直してから,②グラフをかいて求めるという方法が1番良いが,分数 などの場合は連立方程式として解くという方法で解ける。 (原文ママ) 実践の前後比較で,式から図に変わった生徒の振り返りには,角の関係を表すために図形に補助線を引いて考えるようになったという内容の記述があった(①)。また,式からグラフに変わった生徒の振り返りには,2直線の交点を求める問題を例に挙げ,グラフで求める方法がよい場合と,解が分数になるときなど式で求める方法がよい場合があると記述されている(②)。単元の学びを通して,式だけでなく図やグラフで表すことのよさを実感していることが読み取れる。 表現方法が変わったと答える生徒がいた一方で,実践後も依然として半数以上の生徒が式で表すことが多いと答えていた。生徒の振り返りには次のような記述があった。 <式のままで変わらなかった生徒> できるようになったのは,③2点を通る点を計算するときに,図も活用しつつ,計算してできた ことで,ただ,計算するのもだけど,④図も見ながらだと少し簡単になったと思ったのでよかっ たと思います。単元を通してしっかり文,図をヒントに計算していくことです。 2点を通る直線の式を求めることができたという式のよさを実感した記述と(③),図も見ながらだと少し簡単になったという記述があることから(④),数学的な表現を関連付けて考えることで式のよさを実感したと考えられる。 このように式,図,表,グラフなど数学的な表現を自分自身で選択したり,関連付けたりすることで,各々のよさを実感するとともに,多様な表現方法を身に付けることで自分自身の理解も深まり,他者により伝わりやすい説明ができることにつながったと考えられる。 (3)自分の考えをかき表して,伝え合う活動を通して 自分自身の考え方を説明し,他者の考え方を読み取る活動について,以下の四つの設問について実践後に調査を行った(n=155)。 ノートやワークシートにかいていますか していますか して聞いていますか ①については82%の生徒が「できている」「できているときもある」という肯定的な回答をしている。結果のみを求めるのではなく,自分の考え方も含めて説明を記述できている生徒が多いことがうかがえる。②については79%の生徒が肯定的な回答をしている。自分で考えを中学校 教科指導(数学科) 20 0%図4-4 実践後の調査結果 20%40%60%できているあまりできていないわからない47%37%42%65%44%35%31%41%80%100%できているときもあるできていない
元のページ ../index.html#22