46.4 56.2 53.6 42.936.6 33.0 0.9 8.0 1.8 0.9 2.7 3.6 0.0 8.9 3.6 0%図4-5 「伝える内容や伝える方法を自分で考えて決めたことは,『伝えたい』という気持ちの高まりにつながったと思いますか」(2・3年) (n=112) 0%図4-6 「英語活動・外国語活動は,楽しいですか」(2・3年) (n=112) 0%図4-7 「英語を使ってやり取りすることは,楽しいですか」(2・3年) (n=112) 20%40%20%40%20%40%小学校 外国語教育 18 60%60%60%80%100%80%100%80%100% とてもそう思うそう思うあまり思わない思わないわからないとても楽しい楽しいあまり楽しくない楽しくないどちらでもないとても楽しい楽しいあまり楽しくない楽しくないどちらでもない28 次に示す図4-5は,学習を通して児童が自分の伝えたい内容や表現方法を自己選択・自己決定することを大事にしてきたことについての調査結果である。結果からも,児童自身がその内容や表現方法を自分なりに工夫する場面を大切にした学習を進めていくことで,児童の「伝えたい」という思いが高められ,主体的にコミュニケーションを図ろうとする態度につながるといえるだろう。 実際,児童は英語活動・外国語活動について「楽しい」と実感できたかを調査した結果が図4-6である。結果から,9割を超える児童が肯定的な回答を示していることがわかる。実践前後の変容については検証できなかったが,今回の手立ては,児童の「楽しさ」の実感に有効であったのではないかと考えられる。 では,その楽しさの実感は「英語を使ってやり取りをすること」に対する楽しさなのだろうか。図4-7は,英語を使ってやり取りをすることに対して楽しいと感じるかどうかについて調査した結果である。9割近い児童が肯定的に捉えていることがわかる一方で,図4-6の結果と比べて否定的な回答が多いことがわかる。英語活動・外国語活動の楽しさは,やはり外国語を用いて人とやり取りをすることから実感を得てほしいと考える。そのためには,言語活動の充実を図る中で,「伝わって嬉しい」といった実感が得られるような指導者の意図的な関わりが重要となるだろう。 第2節 指導者への聞き取りを通して 本節では,実践後に行った研究協力員への聞き取りをもとに,実践を通して得られた成果や課題について整理する。 【児童が主体となる授業】 今回,単元を考えていくとき,児童理解をベースに課題設定を工夫しようとする意識の高まりが,研究協力員の取り組む姿からうかがえた。実際,研究協力員と課題設定について検討しているときも,児童の反応を思い浮かべながら「ああでもない,こうでもない」と試行錯誤する姿が印象に残っている。英語活動,外国語活動といった枠を越え,他教科や学校行事などの学びを振り返ったりつないだりするなど,単元との出会いの場面で児童が「やってみたい」と思えることを大切にしている姿が見られた。
元のページ ../index.html#20