・どちらの学校もいろんな工夫がつまった劇ができてよかった。 ・それぞれの学校でいろんな工夫とか違う工夫があってよかった。 ・同じ劇でもそれぞれの工夫があってよかった。 ・またこういう楽しいことができたら,またやりたい。 今回,他校とつないで学習に取り組むということは,児童にとっても指導者にとっても初めてのことであり,単元との出会いの場面では不安な気持ちが存在していたのも事実である。しかし,児童の振り返りからもわかるように,単元最終の交流学習では,互いの工夫に気付きながらそのよさを実感するとともに,「もっとやってみたい」といった次への意欲を高めていたのである。少し難しい課題を設定し,児童が挑戦できるきっかけを与え,単元を通して指導者が価値付けていくことで,児童の知的好奇心や意欲が高められたといえよう。 第1節 児童の振り返りや意識調査から 単元最終の実際の交流では,まず初めに各校のめあてを共有し,お互いが「相手に伝わる工夫」について気付き合えることを大切にした。両校それぞれに特色があり,相手によりわかりやすく伝わるように動作を大きく見せたりはっきりとした声で表現したり,また,既習表現を使って相手校の友だちに問いかけたりして,交流を通して相手の工夫のよさに気付き,それを伝え合うことができた。図3-10は実際の交流時の様子である。 交流を終えた後に全体の振り返りには次のような声が聞かれた。 本節では,実践中の児童の振り返りの様子や実践後に行った児童への聞き取りなどから,研究を通して児童の意識の変容が見られたかどうかについて検証していく。 【振り返りの記述から】 次項に示すのは,2年生の最終単元Unit3「絵本を紹介しよう」での児童の振り返りと、そこに記述されている内容を表したものである。 第4章 研究の成果と今後 図3-10 交流している様子 小学校 外国語教育 15 25
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