609 R3最終稿【丹後】
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図3-9 グループで活動している様子 24 して「Yes, I do」「Me, too」「I like ○○」といったように反応したり,相手の学校のよさに気付いたり,改めて自校のよさについて考えたりするきっかけになっていた。実際,自分たちでお話を表現することに対して,ワクワクした気持ちとともに「自分たちにできるかな」といった不安な気持ちが入り混じっている様子がうかがえた。 両校ともに「相手が楽しめるように」「相手に伝わるように」といった単元のめあてを設定し,今回扱う英語表現について十分な慣れ親しみの必要性を実感しつつ,相手に伝わる工夫について考えたり,具体的な表現方法について共有したりするなど,今後の活動の見通しをもって単元の学習をスタートした。 本単元では,単に絵本の表現をまねて表現することにとどまらず,「相手にわかりやすく伝える」ことを大切にするとともに,これまで学習してきた表現内容や表現方法を児童なりに考えて取り入れながら学習に取り組む姿を目指し実践を進めた。 指導者は,単元終末の児童の姿をイメージしつつ,右に示すような工夫を取り入れながら,実際の活動のヒントとなる姿を毎時の読み聞かせを通して示していった。また,学習支援ソフトを使って音声カードや読み聞かせのモデルとなる動画を共有し,児童が必要な時に活用できるようにした。 各校では,読み聞かせといった表現方法に限らず,劇やペープサートなどで表現したいという児童の思いを尊重して,児童に表現内容や表現方法を決定させた。 活動が始まると,児童は役割分担や取り入れたい工夫などについて話し合い始め,ある程度話がまとまったところで,実際に表現しながら練習に取り組んでいた。活動では,図3-9のように学習支援ソフトを活用して音声を聞いて確かめたり,GIGA端末の動画撮影機能を活用して実際に表現している自分たちの姿を撮影したり,自分たちが自信をもって台詞が言えるように何度も繰り返し録音して練習に取り組んだりする姿が見られた。その間,指導者は,繰り返し練習に取り組む児童の姿やよりよくするための工夫について気付く姿,そして仲間と協力しながら取り組む姿を見取り,価値付けていった。 中間評価の場面では,各グループが発表を行い,互いに工夫を共有した。表現方法や表現内容を工夫しているグループが多く見られ,お互いの発表を見合った後で交流した際に,右に示したような工夫について気付き,自分たちにも取り入れたいと発表していた。2年生「絵本をしょうかいしよう」で出てきた工夫と比較してみると,非言語表現だけでなく,右に示すような言語表現による工夫が多く見られた。この交流を通して,後半の活動で更に自分たちを高めていこうとする意識の高まりがうかがえた。 各校では,交流当日に向けて休み時間等に自主的に練習に取り組んでいる様子もうかがえ,GIGA端末の動画撮影機能を使って自分たちの様子を何度も見返し,「いいところ見つけました」「直していったほうがいいところを見つけたので,伝えてもいいですか」など,積極的な声がたくさん聞かれた。また,自分が表現したい動物の鳴き声を自主的に調べてきた児童などもおり,学習時間以外でも活動する姿が見られた。 小学校 外国語教育 14 ・動物の鳴き声やジェスチャー ・3ヒントクイズ ・聞き手とやり取り ・鳴き声 ・動き(ジェスチャー) ・声の大きさ ・アイコンタクト ・自己紹介 ・質問(問いかけ) ・登場する動物の好きなもの ・挨拶 ・いろんな(動物の)特徴を ヒントに出す

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