-外国語を用いて伝え合う楽しさを実感させながら- G0901 報告 609 Key Words:学びに向かう力,課題設定の工夫,自己選択・自己決定,価値付け これからの社会を生きる今の子どもたちには,生涯にわたって外国語学習に取り組むことのできる力を身に付けてほしい。そのためにも,学校教育の役割はとても大きい。本市においては,昨年度より低学年に「英語活動」を全面的に導入し,外国語教育の更なる充実を目指している。昨年度の研究を踏まえ,本研究では,低学年「英語活動」・中学年「外国語活動」を研究対象とし,児童が主体的に外国語学習に取り組もうとする「学びに向かう力」の育成を目指した。 実践では,児童理解を大切にした課題設定を行い,児童の知的好奇心を高めるとともに,児童の伝えたい内容やその表現方法,そして学び方を自己選択・自己決定できる場面を大切にすることで,児童の「楽しさ」の実感を生み出し,単元を通した児童の主体的な学びを目指した。また,指導者による価値付けや児童自身の振り返りを通して,自分の学びに向かう姿について自己評価し,次への学びにつなげていけるようにした。 実践を通して,児童自身が単元のめあてや活動の見通しを考えたり,伝えたい内容やその表現方法について自己選択・自己決定したりすることが,児童の「やってみたい」「伝えたい」といった思いの高まりにつながった。また,振り返りの記述からは,知的好奇心や意欲の高まりがうかがえた。 丹後 由香(京都市総合教育センター研究課 研究員) 9 学びに向かう力を育む外国語教育の一方策
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