610 R3最終稿【藤本】
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おわりに 実践も半ばに差しかかる頃,6年生の女の子が話しかけに来てくれた。 「先生,わたしのお姉ちゃん,中学校の社会,まぁまぁ面白いって言ったはったで」 「まぁまぁ?」 「うん,まぁまぁ」 「○○さんは楽しみ?」 「うん。まぁまぁ」 そんな会話をして笑い合った。 わざわざ話しかけに来るのだから,この「まぁまぁ」という声は「とても期待しているからね」という声に違いない。この女の子のように,中学校へ進学することをわくわくする気持ちで待ち望んでいる6年生は決して少なくないであろう。こうした子どもたちが,数年後にどんな思いをもって義務教育を終えていくのかと思うと,背筋の伸びる思いがする。 中学校の授業で身に付けた様々な見えるーぺを働かせて進路選択をし,多面的・多角的に考えながら自らの将来を切り拓いていってくれることを願う。 本研究にご協力いただいた京都市立下京中学校と京都市立下京雅小学校の校長先生をはじめ,実践を通してたくさんの気付きを提供してくださった研究協力員の先生方,いつも温かく迎えてくださった両校の教職員の皆様,そして頭の中に汗をかきながら授業に臨んでくれた子どもたちに,心から感謝の意を表したい。貴中学校ブロックの小中一貫教育構想図にある「児童生徒の将来展望を豊かなものにする小中一貫教育の推進」の一助になっていれば幸いである。 小・中学校 教科指導(社会科) 23 57

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