001総教C030705H29最終稿(高橋)
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図4-3 人権学習の通信と授業のワークシートへ保護者に ・子どもと親が,共に情報モラルについて理解を深めることの必要性を実感することができた。調査結果をもとに実態を把握し,課題を出し合い,焦点化していくという過程を経験できてよかった。参観懇談に向けてよい方向性が見えた。 ・子どもたちの実態を知るよい機会になった。子どもたちに実態から指導内容を焦点化するのにもっと時間が必要だった。しかし,情報モラル教育の2領域5分野を知れたことによって考える手立てができ良かった。 ・情報モラルに関する資料がこんなにそろっていると は知らなかった。動画など使いやすいものがたくさんあると感じた。 つまり,情報モラル教育を進めていくにあたって教員が困りと感じていることを解消できるようにすること,家庭教育支援について具体的に進めるためのヒントとなる,意欲のもてるような活動を研修の要素として組み入れることが必要である。研修会での学びを実践に結びつけるためには,一人一人の先生が情報モラルの授業実践や保護者啓発について取り組もうと主体性を生み出すことが必要である。 (2)情報モラル教育を人権学習に取り入れた実践 A校では,二年かけて情報モラル教育の充実に向けた取組を進める研究に協力していただいた。二年間進めてきた中で,A校全体の取組につながったことを成果として報告する。 昨年度の研究で指導者に授業後,聞き取りをした際に「一度,情報モラルの授業をしてみると,次はそんなに構えなくてもできそうな気がする。」「授業を行ってみて子どもの実態がより理解できた。」「授業を行ってみて楽しかった。子どもがすごくのってくる。」と,授業実践に意欲的な雰囲気があった。そして今年度は授業実践から保護者啓発についても積極的に進められた。さらに,学校の取組として校内の人権学習の中で,情報モラルに関わる学習が取り入れられていた。 A校は人権学習を重点的に進めている学校である。1年間に10回の人権学習を全学年で行い,人権に対する認識を育てる指導を6年間かけて計画的に行っている。これまで,9月に全学年が男女平等教育を行っていたところに,隔年ごとの学年で情報モラル教育を取り入れることになった。 図4-3は,A校が毎回の人権学習について保護者に配布している通信(校内に掲示もされている)と,授業で用いたワークシートへ保護者にコメントを書いてもらうように働きかけたものである。このよ小学校 情報教育 24 うに,学校全体で人権通信を通して情報モラルの学習について保護者に知らせ,ワークシートにコメントを求めることで,授業と子どもを通して,情報モラルについて家庭で子どもと話し合うことをねらいとして,情報モラル教育が進められている。 コメント書いてもらったもの

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