001総教C030705H29最終稿(高橋)
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図4-2からは,B校の先生方に情報モラル校内研修会の各内容は,ほとんどの項目が過半数を超え役に立ったと感じたことがわかった 。A校は研究協力が二年目のため,この研修会が初めてのB校のみ調査を行ったが,昨年度の研修会に内容から,今年度追加した家庭教育支援に関する内容についても好評だったことがわかった。 (16) 前掲(5) p.13 (17) 前掲(5) p.10 (18) 前掲(5) p.8 (19) 清宮普美代『質問会議』 PHP研究所 2008.10.3 p.137 (20) JKYB研究会編著『ライフスキル教育プログラム中学生用レベル3』東山書房2007.8.6 p..39~45 (21) 文部科学省委託事業 株式会社エフ・エー・ブイ「情報化社会の新たな問題を考えるための教材~安全なインターネットの使い方を考える~指導の手引」2016.2.19 p.38 p..78~83 (22) 高取しづか・NPO法人JAMネットワーク『子どもが変わる自分ルールの育て方2 時間のルール』合同出版株式会社2008.7.15 p.150 ことは明らかである。よって,今後は参加できない保護者へいかに効果的に伝えるかを考えることになる。 (15) 吉田新一郎『効果10倍の教える技術』PHP研究所 2007.3.16 p.27 二年間の研究から,子どもたちが情報モラルを身に付けるために大切なことは,授業を通して思考し,どのように情報を扱っていくのか自分自身で考えながら活用できるようにすることだ,という考えに至った。そのためにはまず,情報モラルの授業が実践されやすいように,教員へ手立てを講じることが必要である。さらに,この教育は学校だけで完結できる課題ではないことから,学校を軸に保護者へ返す,つまり保護者啓発を推進することだと考えるに至った。一年次の研究では情報モラルの授業を実践していくための手立てを,また,二年次の研究では情報モラルに関する保護者啓発の進め方を考える手立てとして,校内研修会のモデルが提示できたと考えている。 教員の研修には,「教師としての一人一人の学び」や「授業研究などを通した学校教育を進めるための学び」があるが,「家庭教育支援の在り方を理解することを通して学校教育を進めていくという学び」が必要ではないかと考えている。 とりわけ,情報モラル教育は,家庭の関わりがはっきり表れるものであり,家庭の理解が必要な教育分野だといえる。つまり,子どもを中心に,担任の先生と保護者が向き合う,学校が家庭教育支援を推進することに重要性がある。家庭教育支援の在り方を理解することは,情報モラルを子どもたちに身に付けていく上で,教員の学びとして欠かせないものであると考えている。 本章では,このように考えるに至った研究の成果と課題について,特徴的なものについて挙げる。 第1節 実践の成果 (1)「情報モラル校内研修モデルⅡ」 図4-1は,両校(A・B校)の先生方による保護者啓発の視点が情報モラル校内研修会に組み入れられたことについてアンケートをした結果である。 図4-1から は86%の先生 方が「役に立 ちそう」と回 答をし「そう でもない」と 感じた先生は 0%であったこ とがわかる。 研修で学ん だことをもと にして家庭教 育支援について,経験年数の異なる教職員が互いに話し合うことは,学校全体で保護者啓発の方向性を探るのによい機会となっていたことも研修会の様子から伺えた。 図4-2は,B校の先生方による情報モラル校内研修会の各内容による評価の結果である。 さらに,研修会参加後の感想の一部を示す。 第4章 実践研究の成果と今後の課題から 図4-2 情報モラル校内研修会の各内容による評価 小学校 情報教育 23 図4-1 情報モラル校内研修会を受けた 先生方の評価 n=43

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