001総教C030705H29最終稿(大栢)
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本研究では,生徒相互のやり取りにおいて,その会話をより充実させるのに必要なスキルを学習するために,即興性のあるチャット活動を取り入れる。 表2-5は,インタラクションを活性化させ,会話をふくらませるスキルをつけるための言語活動において使用する表現一覧の一部である。 表2-5 会話をふくらませる表現一覧 生徒は毎回「今日はこの表現を使ってみよう」という目標を立て,ワークシート上に設けられた欄に,その表現が実際の会話の中で使えたかどうかをチェックする。たくさんチェックマークがつくことで自分の伸びが確認できるとともに,より表現の幅を広げるために,チェックマークがついていない項目の表現をできるだけ使う意識をもてるよう工夫した。 表2-6はチャットをする際に用いるワークシートである。 表2-6 インタラクションを活性化させるための言語活動 表2-7 相互評価シート 中学校 外国語教育 19 表2-5から自分が使ってみたい表現を複数個選び,相手の発話を「受けて→ふくらませて→返す」ことができたかを表2-6にチェックするようにしている。生徒が使いたい表現を選択できる工夫をしている。また,うまく伝えられなかった表現を次回までに自分なりにパラフレーズしたり調べたりして書いてくる欄を設け,2回目のチャレンジでその表現を使ったり,さらに会話がふくらませられたか,あるいは1回目と比較して伸びがあるかを振返り,自己評価につなげられる工夫をした。 ③ <パフォーマンステストに向けた相互評価> 表2-7はパフォーマンステスト時に生徒が用いる相互評価シートである。 パフォーマンステストに向けては何度か練習と振返りを繰り返すことで,自信とやる気を備えながら本番に臨むことが必要であると考えた。そこで,ペアで練習後,他のペアに向けて事前発表をし,聞き手からの評価を受けて振返りをし,作戦会議後さらにもう一度同じペアに聞いてもらい,先ほどより伸びた部分とさらに改善が必要な部分を明確にした上で,本番のパフォーマンステストを実施することとする。 (31) 前掲(5)p.9 (32) 前掲(5)p.10 (33) 前掲(5)p.11 (34) 前掲(5)pp..50~51 ② <インタラクション>

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