第1節 研究仮説 本研究では,進んで関わり合い,高め合う学級集団づくりを目指す。このような学級集団をつくるために,以下のような研究仮説を立てた。 第2章 進んで関わり合い,高め合う集団 (1) 繁多進 二宮克己「たくましい社会性を育てる」有斐閣 1995.3 pp..2~7 (2) 宇留田敬一「特別活動研究双書1 集団活動の理論と方法」明治図書1978.12.p162 (3) 杉田儀作「特別活動研究全書2 発達的特質に即した集団活動の段階的指導」明治図書 1985.10.p.20 (4) 京都市教育委員会『平成29年度 学校教育の重点』京都市教育委員会 指導部 学校指導課 2017.6 p.3 (5) 杉田儀作「『生きる力』を育てる学級集団活動」明治図書 1997.1 p.92 (6) 文部科学省『地域の教育力に関する実態調査』2006.3 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo2/003/siryou/06032317/002/001.htm 2018.3.2 (7) 粕谷貴志「子どもたちの現状と特別活動」『集団を育てる特別活動』2015.2 p.4 (8) 文部科学省委託調査『家庭教育の活性化支援等に関する特別調査研究』2008 http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2010/09/22/1297939_06.pdf 2018.3.2 (9) 国立教育政策研究所内 家庭教育研究会『「家庭の教育力再生に関する調査研究」結果の概要 』 2001 https://www.nier.go.jp/seika/seika0207_01/seika0207_01.htm 2018.3.2 (10) 大杉昭英「平成28年度版 中央教育審議会答申 前文と読み解き解説」明治図書 2017.3 p.21 (11) 梶田叡一「これから求められる教育は」『教育PRO』2017.5 pp..34~35 (12) 前掲(10) p.18 (13) 前掲(5)pp..92~94 (14) 文部科学省『小学校学習指導要領解説 特別活動編』2017.6 p.23 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/19/1387017_15.pdf 2018.3.2 (15) 前掲(10)p.281 (16) 藤田晃之「授業が変わる!新学習指導要領ハンドブック 小学校編」 時事通信出版 2017.7 p.303 (17) 前掲(14)p.12 (18) 渋谷真樹「特別活動の意義と特質」『集団を育てる特別活動』2015.2 p.29 (19) 山田真紀「特別活動が今後重視すべきこと」『初等教育資料』2013 pp..60~65 (20) 前掲(14)p.6 集団づくりが欠かせないということである。これらの考えを踏まえ,学級を基盤とした集団づくりの在り方について今年度は研究していきたい。 (21) 前掲(14)p.24 研究仮説 「集団自治を意識した意図的・系統的な活動を取り入れることで,進んで関わり合い高め合うことのできる集団へと育 てることができる。」 集団自治を意識した活動とは,子どもたちが,協力し課題を解決していくことのできるような活動だと考える。その活動を取り入れるためには, 向かうべき目標が必要である。学級の場合はそれが学級目標となる。図2-1は,子どもたちが課題を解決していく集団自治を意識した活動を説明した図である。 を見つけ(Think),課題を解決するための計画をし(Plan),計画した(Do)ことを実践するSTPDサイクルを生かした活動である。これらの活動の中心は子どもたちによる話合いである。話合いで,自分の思いを伝えたり,他の人の気持ちを考えながら活動したりすることを通して,個々の主体性や社会性も育むことができると考える。 次頁図2-2は,本年度の研究構想図である。 図2-2のようにSTPDサイクルを利用した活動は初めから子どもたちの力のみでできるわけではないので,子どもたちの実態に応じた手立てを立てながら,意図的・系統的にステップを踏んでより自治的な活動になるようにしていくことが有効であると考える。STPDサイクルを生かした活動を行う上で特に重視するのは,S(現状把握)とT(分析・課題発見)である。つまり,学級目標達成に図2-1 集団自治を意識した活動 小学校 特別活動 6 図2-1のように,学級目標達成を目指し,子どもたちが自分たちの現状を把握し(See),分析し課題づくりをめざして
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