図3-26のように他の係にインタビューしたり,他の係のとったアンケート結果を聞いて載せたりするなど,他の係活動との関わりが見られた。 また,なかなか活動することができなかった係もあったが,他の係のがんばりを見て,徐々に活動が活発になってきた。振返りにおいては,少しずつ変化が見られるようになってきた。 図 3-24 係活動コーナー 3.環境の整備(時間・場所・道具) 表3-6は,係活動で使うことが可能な時間例である。 図3-24は実践校での係活動コーナー(道具・掲示板)である 図3-24のように,使いたいときに使いたいものが使えて,他のみんなに自由に発信できる場があることが,活動意欲につながっていった。また,係活動コーナー以外でもみんなに発信する場を求める声が挙がってきた。 右図3-25は「ブック&レーション係」が今週のおすすめの本の紹介をするコーナーである。図3-25 係ノートや係給食により,担任教員も子どもたちの活動の様子を把握しやすくなり,がんばりを褒める機会ができた。アイデアがでにくい係活動においても,相談にのりやすくなった。 係活動を行う中で,一番難しいのが時間の活用である。年間35時間の特別活動をすべて係活動にあてるわけにはいかない。そこで,朝の会・終わりの会・休み時間・給食時間などの時間をうまく活用していく必要がある。あらかじめ子どもたちに,係活動として使うことのできる時間を明示しておくことにより,子どもたちが見通しをもって活動できるようになると考えた。これらは,学校や学級の実態によって変わってくるが,事前に使うことのできる時間を整理しておくことは担任教員にとっても見通しをもち,活動することにつながるだろう。 くても,自分たちで話し合って計画し,活動に取り組んでいた。また,係活動の内容もどんどん工夫されたものになってきた。クイズ係では,クイズ大会から,ジェスチャークイズ大会などバリエーションも増え,さらには折り紙を使って優勝グループには景品を渡すといった工夫がされるようになった。また,遊び係では,みんなにアンケートをとり,そこから出てきた遊びを日直さんにくじでひいてもらい,やってみるなどドキドキワクワクするような工夫も見られるようになった。 図3-26は新聞・宝くじ係が出した新聞記事の一部である。 次頁図3-27は,係ノートでの子どもたちの振返りをグラフにしたものである。 これらのグラフは,「わたしは係活動を楽しむことができていた」や「自分の係活動はみんなを楽しませることができていた」を「そう思う・まあ思う・あまり思わない」の三段階で一人一人が振り返ったものだ。一週目は,この振返りをしてなかったため,二週目からの結果である。「あまり思わない」と選んでいた子どもの数がどんどん減ってきたため全体的に少しずつ上がってきていたとのスペースは,係の子どもたちが担任教員に使えるように願い出た場所である。子どもたちが自由に使うことのできる時間・場・物を設定すると,子どもたちの活動意欲につながった。 このように,活動が進んでいくにつれて,担任教員のアドバイスがほとんどな 図 3-23 係の掲示表 3-6 係活動で使うことが可能 な時間例 図 3-25 おすすめ本図 3-26 新聞・宝くじ係による新聞記事の一部 小学校 特別活動 24 の紹介 コーナー
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