001総教C030705H28最終稿(高橋)
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教材(指導案)を探し,どう使うか検討するこの活動は,これから情報モラル教育をしていく上で役立ちそうですか とても役立ちそうまぁまぁ役立ちそうあまり役立たなそう全く役立たなそう図3-20 B校「この活動は,情報モラル教育をしていく上で役立ちそうですか」に対する回答結果 (人) 図3-21 1年生の略案(授業発表メモ)の約束があったのに,オンラインゲームをするうちに,けじめのない生活になり,さらにはもっとゲームの中で強くなりたいと自分で勝手に認証を続け課金が増え,家族を悲しませるというストーリーである。 n=18 小学校 情報教育 22 いう子どもたちの実態を挙げていたので,SNSトラブルから発信内容について考える教材にした。しかし,デジタル写真の流出・拡散性についてはもっと伝えておきたいという思いがあり,一つの教材だけではなく,子どもたちの実態に応じた内容になるように,もう一つ教材を探す様子が見られた。 特別支援学級の先生方は,教材リンク集以外でも,さらに子どもたちの実態に合った教材を探し出し,後の全体発表でその教材について知らせる場面があった。 どこも,動画やアニメーションの再生の途中で計画した各学年の授業内容を意識し,授業にどう生かせるのか具体的な話し合いが行われ,教材が選択されていく様子があった。 図3-20は,B校「この活動は,情報モラル教育をしていく上で役立ちそうですか」に対する回答結果である。 図3-20から,B校でも,学年で相談しながら教材 選択をしたことが情報モラル教育をすすめるのに役立ったことがわかる。 <STPD実践の具体2>教材選択から指導案を作成(Plan)し,校内で共有する活動選択した教材を基にして授業の流れを考え,研修会の最後に発表した。 右上図3-21は,1年生が選択した教材から作成した略案(授業発表メモ)である。 図3-21から,1年生ではゲーム機の使用実態が全体の半数以上であることや,家族のスマートフォンを使ってゲームをする・動画を見るという実態から,「大人の人と使うことが大事」ということを子どもたち自身が気づくようにしたいというねらいがあった。そこで,「スマホリアルストーリー『無料ゲームのはずか…』」(19)を教材とすることにした。この教材では,主人公が,はじめは家で この教材では,わからないままに操作していると,認証ボタンなどを押してしまうこともあって,自分たちでは取り返しのつかないことになることが強い印象として残る。このことから,情報モラル教育2領域5分野の「情報セキュリティ」の認証の重要性について,1年生なりに考えて,インターネットやゲームは大人の人の見守る中ですることが大切だということに気づき,家でのルールをきちんと守ることが自分を守ることになると考えられるような授業の計画が報告された。 B校の研修時間はA校が120分設定(夏季休業期間中)であったのに対して,授業実施日の放課後の校内研修の時間を使って90分設定で行ったので各活動時間を短縮した。しかし,どの活動も各学年で十分に話し合われた様子があり,協働的に主体的に行われていた。略案の作成については,B校ではA校よりさらに短く,およそ20分間であったので,詳細なものをこの時間だけで作成することは難しかったが,1年生の略案(図3-21)は授業準備をするのに大いに役立っていた。 100596

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