F1001 報告584文部科学省は,「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」(平成28年7月28日)で,情報教育の充実やアクティブ・ラーニングへのICT活用の議論をとりまとめた。懇談会では,必要な情報活用能力を育んでいくことや,急速に進化するICTなどの技術を使いこなす素養を育んでいくことが,今後さらに重要になると示された。 しかし,情報活用能力の育成やICTなどの技術を使いこなすために必要になってくる情報モラルの育成について,認識が広がっているといえるだろうか。 そこで,小学校で情報モラルに関する指導の充実をめざすためには,教員が情報モラルの育成について学び,授業を行うことが必要だと考え,専門家による講義や伝達研修ではなく,教員の学び合いにより効率的に授業に結びつく研修モデルを構築し適用した。その結果,教員は情報モラル教育について共通認識をもった上で,情報モラルの授業を実践することができた。さらに,保護者啓発の意識が高まった面も多くみられた。 これにより,本研究実践の教員の学び合いによる情報モラルの校内研修は,児童の実態に合った授業実践となり,校内での情報モラル教育の意識への高まりへとつながることがわかった。 −授業力を高める情報モラル校内研修モデルの構築−高橋 雅(京都市総合教育センター研究課 研究員) 学校における情報モラルに関する指導の充実をめざして(1年次)
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