001総教C030705H28最終稿(中山)
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成長を積極的に受け止めて認め,励ます評価になるように,また,尺度による自己評価が単純に優劣を示すものでないとする立場から,すべての尺度に潜在する生徒の前向きな姿勢の可能性を考え,見取る姿をルーブリックから自己評価のために整理したものを以下の表3-1として示す。 ここでは「5」の尺度に対して「高い満足度,達成感」を見取ると同時に,「1」についてもネガティブな受け止めを行わず,「課題意識,批判精神」の表れの可能性を示唆し,その視点を切り口に,道徳の評価に切り込んでいくことを提案したわけ 表3-1 ルーブリックから自己評価のための整理 中学校 道徳教育 17 である。 また生徒の受け止めには様々な違いがあることも考慮にいれ,一項目の一尺度につき,5個程度の多様な読み取り例を提示するようにした。このようにすることで「多面的,多角的な理解」を基に記述された,多様な生徒の事例に柔軟に対応できると思われる。 「道徳的判断力」「道徳的心情」「道徳的実践意欲と態度」の三つに関して,大くくりのまとまりとして評価することは文部科学省の報告(32)で示されたが,前述の通り,自己評価は評価活動で

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