(22) 前掲(20) p.9 (23) 前掲(16) (24) 前掲(20) p.9 (25) 前掲(5) pp.23~25 (26) 文部科学省 教育課程部会「資料2 道徳の内容の取扱いについて-指導計画,指導方法,家庭や地域との連携等-」 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/049/siryo/attach/1348515.htm 2017.3.6 (27) 道徳教育に係る評価等の在り方に関する専門家会議「『特別の教科 道徳』の指導方法・評価等について(整理案)」 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/111/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2016/02/04/1366380_1.pdf 2017.3.6 p.2 (28) 京都府教育委員会『京の子ども 明日へのとびら』 http://www.kyoto-be.ne.jp/ed-center/cms_files/kensyusien/dotoku/doc_dotoku_2015_04.pdf 2017.3.6 p.15 (29) 前掲(27) p.2 (30) 前掲(27) p.2 (31) 前掲(27) p.4 第3章 研究協力校での実践 第1節 学習状況の評価に関する実践 (1)事前セルフチェックの実施 まず,研究開始時点で,研究協力校の二校で表2-1(p.10)のセルフチェックシートを実施してもらった。これで教材の視点を含まない,道徳的諸価値に対する意識が把握できることになる。また,元々もっていた道徳の意識が授業によってどう変化したのかも的確に指摘できることになった。授業後の自己評価が高い授業でも,もともと生徒の意識が高かったのか,それとも,低かった意識が授業を受けたことで大きく高まったのかによって,生徒自身の受け止めは大きく違うであろう。そこを見抜く手立てとして,有効であると感じた。 入力した一覧表の例を以下に図3-1として示す。 図3-1 セルフチェックを入力した一覧表例 A B 中学校 道徳教育 16 この図3-1でまず注目すべきは,実際には赤く示された「1」の自己評価である。枠内で示した生徒Aを例にとると,「向上心」「強い意志」「真理の探究」の項目で「1」がつけられ,いずれも自分自身に関する「A」の分野であった。他にも「相互理解・寛容」や「社会参画」などの項目に「2」が散見されることからも,この生徒が抱える課題として,自己肯定感の不足や社会への消極性が予想される。反面,「思いやり」や「礼儀」の項目では「4」の自己評価をつけており,近い距離のものへの敬意や愛情を保持していることがわかる。 他にも枠内で示した生徒Bのようにすべての項目に「2」をつけた場合にも,平時より授業の見取り,面談なども含めて,学びの把握に努めておく。 また,課題を確認する以外にも,生徒が回答したセルフチェックを年度当初に確認することによって,その生徒の道徳性の基盤がどこにあるかがわかり,指導の仕方が変わったという事案もあった。具体的には,その日の道徳のねらいは他の内容項目にあったのだが,ある生徒は「家族」という視点でとらえようとしていた。以前なら,その担任はすぐ軌道修正させていたのが,セルフチェックでその生徒が「家族愛」に道徳的な判断の起点をおいていることを理解していたことで,考えをいったん受容し,そこから本来のねらいにうまくつなげることができたということだった。 (2)ルーブリックからの読み取りの提案 では,その評価をどのように行えばよいか。特にポイントとなるのは「その成長を積極的に受け止めて認め,励ます評価とするため」の見取りの方法である。 そこで考案したのが,生徒による自己評価の際に,ルーブリック作成の基礎とした表2-2(p.11)の「道徳で付ける力の達成度の分類表」からの活用である。 五段階で分類したすべての尺度に対して,その
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