001総教C030705H28最終稿(中町)
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本と本との情報が一致するときがあり,それがヒントにどんなことを調べようかなと考えているときに,本のタタイトルにキーワードが隠れていて(例えば『○○は●●だ!』とうったえるように)そこに書いてあったのは調べていた課題に関係していた。 自分で調べることによって「なぜ?」「どうして?」と調べた後,さらに疑問が出てきたら調べたいと思う。 考えたり発表することで,疑問や課題で挙げたことをよとても楽しくできる。一つの課題について深く調べてい自分の調べたことを考えたり発表したりすることで,足りないところや改善しないといけないことを見つけられると思う。 自分が考えていなかったジャンルまで見つかるので,調自分だけの考えでなく周りの人の考えも聞けて,1つの疑問,課題への考え方が大きく変わり,とてもいいと思う。自分で疑問を持ったりして調べて発表することは,将来たくさんのジャンルで調べることができるので良い。 授業ではわからないことなどを深く考えたり,知ったこ絵や写真もあるので,発表しやすいので役立ちます。 手軽に裏付けできる。 みんなで協力して調べられるし楽しんで勉強できる。 図書館に行くだけでも何か知りたい本等が見つかるし,教えてもらうより,自分でさがすという行動と調べるという行動があるので,頭に残りやすく,発見ができて,自信がもてる。 役立つ本が見つかったときは嬉しい。 学校という一番学習する場で,身近にある利便性。 インターネットでは確かな情報がわからなかったり,いろいろある中でどれが本当なのかわからないが,本で得た情報ならほぼ正確なので,ちゃんとした情報を得やすい。→ちゃんとした知識が身につく。 インターネットが使えない学校内では学校図書館は役立ちますが,インターネットが使えるとなるとあまり役立ちません。 調べたいことのジャンルがわかった。 述式回答の一例である。 子どもの回答には,このような授業によって,自ら疑問をもち,深く調べたり考えたりできた,発表を通して自らの学習を振り返ることができた,他者の意見により自らの考えを発展させることができたなどの記述が多く見られた。また,自分の将来に役立つという回答も複数見られた。回答のほとんどが,肯定的な内容であった。 一方で,少数ながら次のような回答も見られた。 否定的な回答をした子どもの記述に複数見られたのは,人前で発表をすることに対する抵抗感であった。授業観察をする中で筆者も,学級やグループによって,活発に意見が出せるか,どの子どもも自分の考えを表現できているかについて差があると感じた。これには個々の特性,子どもたちの人間関係など,さまざまな要因が影響すると考えられるが,研究協力員からは,学級による差の一因として「学習班の作り方も影響しているのではないか」「学年全体で学習班について考えるきっかけになった」という声が聞かれた。また,疑問をもつことについて「難しい」「めんどう」と回答した子どもも複数見られた。しかし,自ら問いを立てる力は,これからの社会を生き抜くために必要である。子どもたちが挑戦できる機会を,授業の中で繰り返し与えていくことが重要であると考える。 次に示すのは,学校図書館での学習についての記述式回答の一例である。 これらの回答から,子どもたちは学校図書館で学習する際,ただ資料を使っているだけでなく,図書分類,本のタイトル,学校司書との会話など,学校図書館のもつ様々な機能や要素を活用して学習していることがわかる。これらは通常,無意識に作用していることも多いが,子どもたちが学校図書館の機能を意識的に活用していけば,学習が更に広がり,深まる可能性があると考える。 次に示すのは「学校図書館はあなたの学習にどのように役立ちますか。」の質問項目に対する記述式回答の一例である。 これらの回答からは,次のような点で学校図書館を活用した学習方法が,子どもたちの学習に役立つと考えられる。一点目は,様々な分野を組み合わせたり,深く考えたりするために役立つということである。二点目は,協働的に学ぶ場として適しているということである。三点目は,学習内考えることが多くなるからいいと思う。 り深く調べることができるから良いと思う。 くのがとてもいい。 働くのに必要だと思う。 発表しにくい空間がある。 発表するのが苦手なため,こういう授業は好きではない。良いと思いますが,それほど周りに疑問がないので,出された課題を調べるほうが良いと思います。 むずかしいし,考えるより決められたことをやりたい。 自分で課題を立てたりするのが苦手。今度そのようなことに挑戦したいです。 資料をさがすこと以外で図書分類が学習の役に立った経験調べるときに迷っていて,分類を見ると「あ!これだ!」と思いついたりする。 本棚を眺めていて学習のヒントを得た経験 『もう少しでなくなる国 ツバル』というタイトルから,ツバルの国と温暖化を関連付けて学習した。 なった。 イトルから考えたりする。 学校司書の先生と本の話をしていて学習のヒントを得た経験「この本おもしろいよ」と勧められ,その本が調べたいものだった。 べる範囲が広がってとても良かった。 どの本で調べたら他の視点から考えられるかなど。 とももっと深く考えられるのでいいと思います。 それを家族に話したりして話題が広がる。 中学校 図書館教育 26

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