(人)4035302520151050(人)4035302520151050(%)80.00n=207月思考判断表現資料活用7月9月思考判断表現資料活用7月9月得点得点得点率得点率(%)45.0040.0035.0030.0025.0020.0015.0010.005.000.00知識理解知識理解は,非常に生き生きしていた。研究協力員の口からは,それらの子どもについて,「こんな姿は初めて見た」「嬉しい」という発言が何度もあった。 (2)定期考査の得点の変化 A校で7,9,11月に行われた社会科の定期考査の得点では,子どもたちの得点が大きく変化した。本項では,その変化について述べる。ただし前項でも補足したとおり,この定期考査は本研究の意図を直接反映したものではなく,研究協力員により従来通りの出題傾向で作問されたものである。したがって,本項では参考としてデータを示し,得点の変化について述べる。 図3-34,図3-35は,A校で7,11月に行った社会科の定期考査の得点と人数をグラフにしたものである。 これらのグラフを比較すると,次の二つの特徴が見られる。 一つ目は,7月に比べ,11月の考査では得点下位層が減少していることである。 二つ目は,7月の考査は得点が分散しているのに対し,11月は,51〜60点を中心に,右寄りの山になっていることである。 これらのことから,全体的な傾向として,子どもたちの得点が高い方へ移動したと考えられる。なお,これら二点について,9月の考査でも11月と同 様の傾向が見られた。 図3-36,図3-37は,A校で7,9,11月に行った社会科の定期考査の観点別得点率をグラフにしたものである。図3-36は全体の得点率,図3-37は3回の定期テストの総合得点で,偏差値がいずれも40未満であった子ども(n=20) の得点率を示している。 中学校 図書館教育 24 (14)文部科学省『中学校学習指導要領解説 社会編』日本文教出版 2014.1 p.32 (15)前掲(14) p.34 (16)前掲(14) p.50 これらのグラフを比較すると,次の二つの特徴が見られる。 一つ目は,いずれのグラフも思考判断表現の得点率が上昇していることである。研究協力員によると,9,11月の考査では記述式問題への無答率が非常に低く,特に11月の考査では,ほぼ全員が記述していた。また,問題文を読み正誤を答える問題に対する正答率が,図3-37で示した子どもたちについても高かった。 二つ目は,資料活用,知識理解の得点率が,11月の考査で下降していることである。この要因として,「11月の考査はやや難易度の高い考査問題が多かった(出題者である研究協力員による)」という点が影響した可能性が考えられる。 しかし,難易度が高かったと考えられる11月の考査でも,思考判断表現の得点率は,全体,図3-37で示した子どもたちのいずれも,上昇する傾向にあった。7月の定期考査後から,研究協力員は,学校図書館を活用した授業を実施し,子どもが主体的に課題を解決する学習を多く取り入れるようになった。このことから, 9,11月の定期考査で子どもの得点が変化した要因の一つとして,このような授業を取り入れたことが,子どもの学習への理解,思考力・判断力・表現力に影響を与えた可能性は排除できない。特に,得点分布が右寄りの山に変化したことからは,社会科の学習が得意でない子どもたちにも,何らかのポジティブな影響を与えた可能性が考えられる。 第1節 子どもの意識の変化(生徒対象質問紙調 本節では,実践授業の前後に行った生徒対象質問紙調査の結果から,子どもの意識の変化について述べる。調査は4件法と自由記述で行った。 次頁図4-1は,学習に対する気持ちや考えについての調査結果である。図4-1①②③からは,学習内容について疑問をもち,もっと知ろうとする意識 75.0070.0065.0060.0055.0050.0011月観点別得点率の推移(全体)観点別得点率の推移(社会科が得意でない子ども)11月11月第4章 研究の成果と課題 査の結果から)
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