図4-1 「分類ワークシート」を使った学習についての調査 a~eの項目に「とても」「まあまあ」と肯定的に回答した子どもはa:92.5%,b:89.9%,c:88.3%,d:85.3%,e:87.9%であった。これらのことから,ほとんどの子どもたちが「分類ワークシート」を使ったことは,学習に役立ったととらえているといえる。調査項目a「教科書の内容を整理するために役立った」には37.2%の子どもたちが「とても」と回答している。このことから,4割近くの子どもたちは単元の学習内容を整理するために「分類ワークシート」がとても役立ったととらえているといえる。また,調査項目e「図書館で資料を調べるのに役立った」では49.2%の子どもが「とても」と回答した。これらのことから,約半数の子どもたちが,教室で単元の内容を整理し「分類ワークシート」をもとに学校図書館での学習をするという方法をとても肯定的に受けとめていると考えられる。 一目でわかり,最後文章にする時,とりあげやすく, 分類分けしたことで,周りの州にあるもの,ないもの 分類に分けるから,一つの分類を集中して考えること 思っていた以上に色んな種類の本があってびっくりし 語学を調べる中で『ピース』など平和に関する言葉が多く挙がり,平和を伝えるという難問を言葉の力で広げられて,言葉の強さが発見できた。 次に,自由記述で回答する調査項目に対する回答について述べる。 調査項目「『分類ワークシート』で学習した感想」についての回答の一例を示す。 これらの回答からは,「分類ワークシート」を活用したことで学習内容全体が見渡せたことや,他の地域との比較が容易にできたこと,一つの分野について深く考えることができたことなどがうかがえる。一方で,「活用できなかった」「あまり役立った気がしない」などの記述も数名に見られた。 調査項目「図書館で新しい発見や興味をもったこと」についての回答の一例を示す。 これらの回答からは,授業が学校図書館や資料そ第1節 生徒対象アンケート調査の結果から 第3章で述べた授業実践の成果と課題を検証するため,生徒対象のアンケート調査を行った。1年生は1回目を「アフリカ州」の学習終了時(以下「アンケート1」という)にA校B校とも同一の内容で行い,2回目をA校は「世界のさまざまな地域の調査」の学習終了時(以下「アンケート2A」という)B校は「南アメリカ州」の学習終了時(以下「アンケート2B」という)に実施した。アンケート2Aとアンケート2Bは,学習内容に合わせて一部異なる内容とした。2年生は「東北地方」の学習終了時(以下「アンケート3」という)に実施した。調査は四件法及び自由記述で行った。四件法の調査項目には「4:とてもそう思う」「3:まあまあそう思う」「2:あまりそう思わない」「1:まったくそう思わない」のいずれかで回答することとした。それぞれの調査の回答数は,アンケート1:6学級199名,アンケート2A:5学級173名,アンケート2B:2学級68名,アンケート3:4学級142名であった。 <アンケート1> ここでは1年生対象に行ったアンケート1について述べる。アンケート1の質問項目は以下のとおりである。 右上図4-1はアンケート1における「『分類ワークシート』を使った学習」についての調査結果である。 【四件法で回答する調査項目】 ◆「分類ワークシート」を使った学習について a. 「分類ワークシート」は,教科書の内容を整理するのに役立った。 b. 「分類ワークシート」は,アフリカ州と他の州を比べるのに役立った。 c. 「分類ワークシート」は,アフリカ州をさまざまな角度からとらえるのに役立った。 d. 「分類ワークシート」は,いくつかの分類を組み合わせて自分の意見を考えるのに役立った。 e. 「分類ワークシート」は,図書館で資料を調べるのに役立った。 【自由記述で回答する調査項目】 ◇「分類ワークシート」で学習した感想 ◇図書館を利用した学習で,新しい発見や興味をもったこと ◇図書館を利用した学習で良かった点,困った点 ◇できあがった「大きな分類ワークシート」を見て気付いたことや考えたこと まとめやすかった。 が一目でわかる。 ができた。 た。 中学校 図書館教育 23
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