001総教C030705H27最終稿(中町)
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図2-4 様々な情報を活用して自らの課題を追究する学習 この学習は,子どもたちが疑問や課題を解決する 図2-2 複数の観点から見た情報を関連付けて課題を解決す図2-1 多角的な観点から課題をとらえる学習 や,更に発展的に学びたい内容については,公共図書館を活用することによって充実させていく。このような学習を通して,子どもたちは多角的に課題をとらえる観点を体験的に学びとっていく。これは,学校図書館を活用した学習の基礎として位置付けるものである。 る学習 図2-2は,ある課題を解決するために,いくつかの観点を経由して考える学習である。 この学習は,ある分類で得た情報から課題を見つけ,他の分類の情報にあたったり,複数の観点から見た情報を関連付けて,課題を解決したりすることを目的としている。これによって,子どもたちは小さな問いを連続させ,課題解決へと近づいていくことができる。また,他の分類へと移動していく中で,予想外の情報に出合ったり,思いがけない情報との関連に気付いたりする可能性が高まる。 右上図2-3は各教科等で学校図書館を活用した学習に取り組む中で,様々な事柄や課題を図書分類及び各教科の観点からとらえることを目的とした学習である。 図2-3 課題を各教科の観点からとらえる学習 教科担任制をとっている中学校では,小学校に比べ,一人一人の指導者が他教科との関連を常に意識して授業を行うことはむずかしい。しかし,各教科の学習内容を見てみると,よく似た内容または共通の課題を,それぞれの教科の観点を切り口として学習していることがある。また,授業をしていて,子どもたちから「他教科で習った」という発言を聞くこともある。各教科等で学校図書館を活用し共通の課題に取り組むことで,各教科の観点がより明確になる。また,全教科で学校図書館を活用した授業を行うことで,子どもたちの中で学習内容が教科の枠を越えて体系化されると考えられる。更に,各教科や分類の観点を明確にしながら課題を追究することで,実社会の中でその事柄がどのような意味をもち,何が課題であるのかが明らかになると考えられる。 中学校 図書館教育 9 図2-4は,子どもが自らの疑問に対して自ら課題を設定し,様々な情報を活用して追究する力の育成を目的とした学習である。

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