F0701 報告580 る答えを,インターネット検索により安易に求める傾向がある。しかし,情報の溢れるこの時代だからこそ,子どもたちには多面的・多角的な観点から事象をとらえて検討したり,複数の観点から見た情報を組み合わせて新しい考えを創造したりする力が必要である。これらの力を学校教育の中でつけるため,日本十進分類法に基づく学校図書館の図書分類を各教科の授業で活用することが有効ではないかと考えた。 クシート」を考案し,中学校社会科の授業実践を通して,その効果を検証した。また図書分類を手掛かりに異なる観点からの情報を集め,それらを組み合わせて考える学習活動や,学習対象の全体像をとらえ,その中から更にテーマを絞って学びを深めていく学習活動などに取り組んだ。 よる興味関心の高まり,協働して学ぶことで高まる学習効果など,様々な効果が見られた。また学校図書館を活用した授業実践を通じ,指導者側の課題として,学習課題の精選や提示の仕方,学習支援の在り様など,指導者として学び深めたい内容にも気付くことができた。 情報通信技術の発達めざましい現代,子どもたちは疑問や課題に対す本研究では,図書分類の観点をもとに学習内容を整理する「分類ワー研究を通して,子どもたちの思考の広がりや深まり,自ら学ぶことに-中学校における学校図書館機能を活かした学習の創造- 中町 夕子(京都市総合教育センター研究課 研究員) 学校図書館を活用した各教科等における学習モデルの提示(1年次)
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