001総教C030705H30中澤最終稿
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としての質の高まりを目指したり,教師と児童, 児童相互のよりよい人間関係を形成しようとし たりすることは,その中心的な内容である。(9) (下線は筆者による) 学級経営の中心は,学級集団づくりや,よりよ 学級活動における児童の自発的・自治的な活 動を中心として,各活動と学校行事を相互に関 連付けながら,個々の児童についての理解を深 め,教師と児童,児童相互の信頼関係を育み, 学級経営の充実を図ること。 (10) (下線は筆者による) 学級経営を充実させるためには,学級活動にお 自発的,自治的な活動が学級経営の充実に結 びつくのは,活動を通して児童相互の心的な結 びつきが強くなってくるからである。子供たちほう は,話合いで決まったことを実践し,実践した」④ ことを振り返る活動を通して友達との「関わり」 を深め,どの子も生かされる支持的な風土の学 級が形成されていくのである。 (11) つまり,児童による話合いで決まったことを実践し,振り返る活動を通して,児童が関わり合い,それが相互理解につながり,それぞれのよさを生かしあう学級集団へと成長していくということである。また,児童にとって自由に決める範囲が広い学級活動は, 活動意欲の湧き易いものである。指導の下での,学級としての議題選定や話合い,合意形成とそれに基づく実践を重視する」(4)と述べている。また,これらの内容は「日々の学級経営の充実と深くかかわる活動である」(5)とも述べている。調査では,学級会の時間をあまり計画的にはとれていなかったと答えた教員が多数いて課題であったが,やはり計画的に時間を確保していくことが必須だろう。 対して,学級活動(2)や(3)は,話合いの題材が教員の設定によるものであることや解決方法を集団で話合った後,それを基に個人目標を意思決定するというところである。 学級集団づくりにおける学級活動(1)の重要性については後述するが,学級活動(2)(3)についても計画的に活動を行うことは,学級経営において重要であると考えるので,これらの学習も取り入れながら学級集団づくりを行う。 第3節 2年次の研究に向けて (1)本研究で目指す資質・能力 平成30年度京都市学校教育の重点において「子どもが未来を創り上げていくため必要な資質・能力」として,「自分の目標を自分で見いだし,物事に進んで取り組み,達成しようとする『主体性』」と「より良い人間関係を形成し,他者との協調や配慮,集団に対する責任を自覚し態度化する『社会性』」(6)という2つの視点が挙げられている。 また,生徒指導提要では,生徒指導が目指すものは「一人一人の児童生徒の人格を尊重し,個性の伸長を図りながら,社会的資質や行動力を高めること」(7)であると述べている。前半部の「一人一人の児童生徒の人格を尊重し,個性の伸長」を図ることは,他者との違いを認め,自分らしさを大切にし「自分は自分である」という意識を育むということである。また,後半部の「社会的資質や行動力を高めること」は,「自分は自分たちである」という意識を育むことである。社会を生き抜くためには,自分は様々な集団の中の一員であり,自分らしさを大切にしながら,相手も大切にするという意識を持つことである。前者が「主体性」後者が「社会性」と捉えられる。本研究ではこれらの資質・能力を「児童相互のつながりを大切にした学級集団づくり」の過程で育成を目指していく。昨年度の課題を生かし,学級目標へのアプローチの仕方を変えていくが,それについては後述する。 小学校 特別活動 5 41 (2)学級活動を軸とした学級経営 新学習指導要領総則では,「学習や生活の基盤として,教師と児童との信頼関係及び児童相互のよりよい人間関係を育てるため,日ごろから学級経営の充実を図ること」(8)の重要性が述べられている。新学習指導要領解説特別活動編では,学級経営の内容について具体的に以下のように述べられている。 学級経営の内容は多岐にわたるが,学級集団い人間関係の形成であると言えることが分かる。 学級経営は,教育活動全てで行うものあるが,様々な集団活動に自主的・実践的に取り組む特別活動はその核となると考える。また,学級経営を充実させるための方法については,以下のように述べられている。 ける児童の自発的・自治的な活動が重要な役割を 占めることが述べている。脇田は,自発的・自治的な活動が学級経営の充実に結びつく理由を以下のように述べている。

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