な方法があることを理解できるようにする。 「学級わくわく大作戦」では,「わくわくするな」や「楽しいな」と思う気持ちから,学習に意欲がわいてきたり,友達に優しくなれたりして学級がよりよい集団になっていくことをねらっていると述べた。そこで,保健の心と体は相互に影響しあっているという学びを生かし,わくわくする気持ちが体を健康に保つことにつながると同時に,生活習慣が乱れてしまい健康な状態が保てないと,わくわくする気持ちもおきにくくなるということに気付かせるようにした。自分で自分の生活習慣を整えていくことも「学級わくわく大作戦」の一環であることを児童に伝え,学級活動(2)「睡眠の大切さを考えよう」という単元に取り組んだ。この単元では,事前に児童にとった睡眠に関するアンケートの結果と全国の5年生の結果を比べ,学級や自分自身の課題に気付くきっかけとした。そして,その課題を解決するためにどのようなことができるか話し合った。その話合いを基に個々が自分のめあてを意思決定し,一週間取り組んだ。図3-20は,その際に使用したワークシートである。 ・心と体は相互に影響し合うことを理解できる ・不安や悩みへの対処には,大人や友達に相談(2)話合い活動 する,仲間と遊ぶ,運動をするなどいろいろ 54 まずは,自分で自分のがんばりを振り返って左上に書き,その後同じ準備グループの児童同士で,がんばっていたことを書いて交換し合い,それを読んで気付いた自分のがんばりを書いた。以下は「友達からカードをもらって気付いた自分のがんばり」欄における児童の記述である。 カードをもらって,自分では気付かなかった自分のがんばりに気付く児童が多数いて,自己有用感の高まりにつながったと考えられる。また,友達のカードを記入する際は「たくさんありすぎて書けない」と言っていた児童がいた。これは,集会活動前に研究協力員の方が「今日の活動では,ぜひ友達のよいところをたくさん見つけておいて下さい」と伝えておいたためであると考えられる。そのため,友達のよいところを見ることにつながり,それが親和的な雰囲気の集会活動にすることにつながったと考える。 ・自分がみんなを引っ張っていたことに気付いた。 ・素早く行動していたつもりはなかったけど,そう言ってもらえてうれしかった。 ・自分って意外とやさしいなと思った。 また,活動全体を通しての振返りでは,「次はもっと工夫していきたい」や「またみんなでフェスティバルを開いてみたい」など次の活動へのやる気につながる発言がたくさん出ていた。これは,今まであまり児童が経験したことのない内容の活動を教員側から提案したことにより,新たなアイデアが生まれたりや次の活動のやる気にもつながったためと考えられる。 (5)わくわく睡眠大作戦 第3章のA校の実態把握で述べたように,睡眠状況を改善していくことが課題の改善につながると考えたので「学級わくわく大作戦」の一環として,学級活動(2)の時間を活用し「わくわく睡眠大作戦」という活動を行った。また,その活動に保健の「心の健康」の学びを生かすことができると考え,関連付けた取組を行った。「心の健康」の単元目標の中の以下に示す二つは「学級わくわく大作戦」との関連性が大きいと考えた。 ようにする。 (16) 図3-20 わくわくすいみん大作戦ワークシート 小学校 特別活動 18
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