T:それはすごいなあ。先生もうれしいわ。 (2人でハイタッチ) 図3-18 集会活動での教職員との触れ合いの様子 以下は,豆つかみのお店での参加された教職員と児童のやりとりである。 S1:第3位,S2さん。 S2:(メダルをもらいに行く) T :S2さん。メダル2枚目じゃない。すごいね S3:ほんとうや。2枚目や。(拍手する) S4:S2さん,すごいな。(拍手する) S5:メダル大量や。 S2:(うれしそうにメダルをもらう) 教員がS2の活躍に気付き,認める発言を行っ このように研究協力員の方が児童の活躍を自分事のように喜ぶ姿を見せられたことで,児童の自己存在感が高まり,やる気につながった。また,それを聞いた他の児童も集まってきて,その児童を認める発言をたくさんしていた。 また,メダル授与式では,児童の予想外の活躍に他の児童からの拍手が起きるといったこともあった。その児童も,みんから拍手を受けながらメダルを授与され,とてもうれしそうな姿が見られた。さらに,研究協力員の方と児童の中で以下ようなやりとりもあった。 (思いっきり拍手する) たことで,児童もその共感的な関わりを感じ取り,共感が広がっていった。そして,それがS2の自己存在感の高まりにもつながり,互いの親和性の高まりにもつながったと考えられる。 次に,学校全体として教職員の方々が共感的に関わる機会となったB校の集会活動について述べていく。前述のようにB校では,学年全体でお店を出すフェスティバルという形式の集会活動を行った。児童のわくわく感を高めるために学校の教職員に招待状を作り招待した。招待状を児童が作り渡すことで,学校の教職員に活動を知ってもらいう機会となった。また,「楽しみにしてるわ。招待ありがとう」という言葉をかけてもらうことで,児童の「わくわく」感が高まり,準備へのやる気につながった。また,当日も職員室の黒板にフェスティバルが行われることを書かれていたので,教職員から事前に声かけをもらったり,フェスティバルにたくさん参加してもらったりする機会となり,児童のさらなるやる気につながった。 次頁,図3-18は,集会活動当日の様子である。 このようにいろいろな教職員が一生懸命活動に取り組み,心から楽しむ様子を見せて下さったことで児童のやる気につながった。 GAKKYU 小学校 特別活動 17 T: (豆つかみを終えて)この結果は? S1:暫定2位です T: え?2位?もっとすごい人いるの? S1:はい。Aさんとか,あっBさんも。 T: ほんまや。すごいな。 S2:おしかったですね。 「お店工夫しているね」など直接言葉にしていくのも児童のやる気の向上につながるが,教員の方が心から悔しがる姿を見せたことで,自分たちのお店が先生を本気にさせていると感じ,さらなる喜びにつながっていた。そして,その姿を見て,他の児童がそのお店にどんどんやってきて,児童同士の共感につながっていた。 (5)振返り 集会活動後の振返りでは,児童が自己有用感を感じられるように「がんばったとこ見つけ」を行った。図3-19は,その際に用いたワークシートである。 図3-19 がんばったとこ見つけワークシート 53
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