図3-5 11時以降に寝ている児童の学級アンケート 図3-4 目標設定シート A校 GAKKYU 自己有用感が低い児童や生活習慣の乱れが気になる児童をよりよい方向に向けるためにも,A校では学級目標具現化に向けて最後まで粘り強くやり抜く力をつけたいという担任の学級経営方針があった。そこで「学級わくわく大作戦」の目標を「自分たちで決めたことを最後までやりとげよう」と「一人一人が活躍できるフェスティバルにしよう」と二つにした。そして,具体的な集会活動は児童のいろいろな側面が見られ友達から認められるようなものとして,個性を生かせるオリンピックのようなものができたらよいと考え構想を立てた。また,生活習慣の乱れが目立つという実態について,児童の生活習慣に関するアンケートを実施した。アンケートの内容は,睡眠・朝食・排便とそれぞれに関するものとした。その結果,睡眠に関する事項に特に課題がみられた。 表3-1 計画シート A校 るが,学校への楽しさや自己有用感の低さが目立った。聞き取りでは,F児は,学習活動に意欲をもって取り組むことや最後までやり抜くことがやや苦手だということである。 そこで,自己有用感を高める取組が実態を変えることにつながると考え,これらの結果や,普段の学級の見取りより「学級わくわく大作戦」に向けた目標を設定した。図3-4は,A校の「学級わくわく大作戦」に向けた目標設定シートである。 次頁,図3-5は,11時以降に寝ている児童と,それ以外の児童で学級アンケートの結果を比べたものである。 11時以降に寝ている児童の方がその他の児童よりほとんどの項目で低い結果が出た。中でも,自己有用感や学校への楽しさの項目が顕著であった。この結果より,睡眠状況を改善していくことが課題の改善につながると考え,学級活動(2)を用いて睡眠に関する学習を取り入れることとした。 いきいき学び,きらきら輝く 子どもの育成 ―自分を律し,共に高め合い, 自他を大切にする子- Go ahead ~輝~ Go three No.1 努力・協力・全力~はばたけ未来へ~ 学校教育目標 学年目標 学級目標 表3-1は,A校の「わくわく大作戦」の計画である。 A校では特に自己有用感を高めていくことを重視して計画を行った。さらに,予想できるトラブルを回避するために道徳科の学習を関連付けたり,睡眠状況の改善のため保健や学級活動(2)の領域を活用したりして計画を行った。 (2)B校について B校では,自己中心的な児童が在籍しており,相手の気持ちを考えて行動できないといった場面が散見されるということであった。図3-6は,B校の学級アンケートの結果である。 「わたしは,クラスの人といるとき相手の気持ちを考えて行動していると思う」の項目が他より低い結果となり,児童自身も課題と感じていることが分かった。またさらに,研究協力員への聞きGAKKYU 図3-6 学級アンケート B校 小学校 特別活動 11 47
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