001総教C030705H30中澤最終稿
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(1)児童の活動前 ①児童の実態把握 表2-1 学級に関するアンケート 図2-1 目標設定シート 44 表2-2 児童活躍メモ ②児童の活動中 ・3つの視点を意識した関わり ③児童の活動後 ・活動全体の振返り 「学級わくわく大作戦」の目標設定や計画を行う前に,まずは学級や児童の実態をつかむことが必要である。普段の生活の中での学級や児童の観察だけではなく,児童アンケート等を活用しその変化を見取ると,学級全体や個々の児童のことを客観視できる。本研究では,児童に学級に関するアンケートを行い,実態を見取っていく。表2-1は,その際に用いたアンケート項目である。 「あてはまらない」を1, 「あてはまる」4として集計してグラフに表し,学級と個人の見取りを行う。これを年に何度か行うことで,その変容を見取ることができる。これらの結果とあわせて,児童の学習や行事等での様子などからも把握することが必要である。児童の実態や変化を把握しやすいようにするために,児童に関する情報や普段の生活の中での様子をすぐに書き足していけるような表などを用い書きためていくとよいだろう。 表2-2は児童の情報を書き足していけるようなメモの例である。 気が付いた時にすぐに書き足していくだけでは なく,放課後など時間を決めて書くなど工夫しておくと,児童のちょっとした変化にも気付くようになり,褒める機会も増えるだろう。また,児童による偏りにも気付き,一人一人の児童理解を大切にすることにつながるだろう。これらのメモは,学級わくわく大作戦の際の児童の見取りに使うことができるだけではなく,通知表作成の際の所見や個人懇談などいろいろな機会に活用することができると考える。 ②目標設定と計画 学級や児童の実態を把握したら,次に学級としてどのような集団にしていくことが必要なのか,児童にどのような力を付けていくことが必要なのかを考え「学級わくわく大作戦」の計画を行う。そこで指針となるのが年度当初に設定した学級目標である。学級目標は,年間を通じ目指すものであるが,それを達成するための短期的な目標(学級目標の下位目標,図1-7 p.4 参照)を立てて目指していくのが「学級わくわく大作戦」である。 図2-1は,「学級わくわく大作戦」に向けた目標設定シートである。 学級や児童の実態を把握し,課題を見つける。それらから目標を設定するが,それは学級目標よりもさらに具体的なものになるようにする。その後,それを実現するためにはどのような集会活動にすれば有意義となるか考えていく。集会活動の内容に関しては,児童の実態やねらいに応じてある程度枠組みを決めておく方がよいのか,活動の目的を伝えて内容は児童が話し合って決めるのか変えていくとよい。 目標や集会活動の内容をある程度決定すれば,「学級わくわく大作戦」の計画を立てる。表2-3は,全体計画を立てるための計画シートである。 GAKKYU 小学校 特別活動 8

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