この研究版CPは,国の例示資料を参考にしつつ,以下の点を意識して独自で作成したものである。 (1)キャリア・パスポートの具体的内容 ○今の自分 “理想の中学生”って,こんなイメージ 私の自己PR(自分のよい点,好き・得意なこと・もの,頑張っていることなど) こんな大人になりたい!(将来の夢) ○これからの自分・なりたい自分 学習面 生活面 家庭・地域 その他(習い事・資格取得など) 周りの大人から 2年生の自分『ひとこと抱負』 →→ 記入日 年 月 日 「働くこと」に対する今のイメージ そのために,つけたい力 目標 そのために頑張りたい・チャレンジしたいこと 名前 : を感じたり,自分の良い点や課題が整理されたりといったように,自己理解を深めていくことができると考えられる。その際に,生徒同士あるいは教師が対話的に関わることによって,より多面的な自己理解となるのであり,教師側からみれば生徒理解をさらに深めることになるであろう。 次章では,本研究で用いるキャリア・パスポートについて,そしてキャリア・パスポートを用いた振り返りをより効果的なものとするための実践における要点について明らかにしていきたい。 (3) 文部科学省 「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」 2011.1.31 p.17 http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2011/02/01/1301878_1_1.pdf 2020.3.1 (4) 文部科学省(同時発表:厚生労働省) 「大学等卒業者及び高校卒業者の就職状況調査」 2019.5.17 p.1 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/05/__icsFiles/afieldfile/2019/05/17/1414182.pdf 2020.3.1 (5) 厚生労働省 「学歴就職後3年以内離職率の推移」 https:// www.mhlw.go.jp/content/11650000/000369541.pdf 2020.3.1 (6) 内閣府 「特集 就労等に関する若者の意識」 https:// www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h30honpen/s0_0.html 2020.3.1 (7) 総務省統計局 「労働力調査(基本集計)」 p.17 https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index1.pdf 2020.3.1 (8) 文部科学省 「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編」東山書房 2018.11.15 p.8 (9) 前掲(1) p.25 (10) 藤田晃之編著 「キャリア教育」ミネルヴァ書房 2018.11.30 p.6 (11) 前掲(3) pp.25-26 (12) 前掲(3) p.25 (13) 前掲(3) p.26 (14) 文部科学省 「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」 2016.12.21 pp.234-235 http://www.mext.go. jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/ afieldfile/2017/01/10/1380902_0.pdf 2020.3.1 (15) 前掲(14) p.56 (16) 前掲(1) p.164 (17) 前掲(8) p.72 キャリア・パスポートは,令和2年度より全ての小学校・中学校・高等学校において導入される。 そうした中,本研究で用いるキャリア・パスポート(以下,研究版CP)を,以下のように作成した。まず,学年初めに実施することを想定した研究版CPから掲載する。内容は図2-1のようになる。 上段には,「今の自分」について書く欄を設定し,生徒の自己理解が促されるような項目を挙げた。 まず,「理想の中学生」の項目では,中学校3年間を通してどのような姿になりたいかイメージすることをねらいとしている。中学校生活を通して近づきたい理想像を大まかに見通しておくことにより,中学生としての自覚や活動意欲を高めることができると考えた。 125 第2章 キャリア・パスポートの効果的な 活用に向けて 第1節 本研究におけるキャリア・パスポート 図2-1 研究版キャリア・パスポート(学年初め) 中学校 キャリア教育 5 キャリア・パスポート (中学2年生) ≪学年初め≫
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