001総教CR030517R1研究論文(大嶋)
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実践前 図4-9 5年「自分には得意なことがありますか」 図4-8 2年「自分にはよいところがありますか」 図4-10 5年「自分にはよいところがありますか」 n=52(人)n=28(人)n=52(人)116 実践前では「あてはまる」が77.3%「少しあては まる」が22.7%であり,実践前から肯定的な回 答が多く見られた。 実践後では,「あてはまる」が100%に変化した。 次に,「自分にはよいところがありますか」の項目の結果についてである。 自分にはよいところがありますか実践前では「あてはまる」が36.4%「少しあてはまる」が50%と肯定的な回答が86.4%「少しあ てはまらない」の否定的な回答が13.6%であった。 実践後では「あてはまる」が71.4%「少しあてはまる」が28.6%に変化し,肯定的な回答が100%になった。 これらの結果から2年生では,キャリア・パスポートはじめで自分について正しく知り,学校行事の活動を通して,自分のできることが増えたり,友だちや教師などから肯定的な言葉がけをもらったりすることにより,自分の成長を実感し,たくさん「できた」の回答がと考えられる。 キャリア・パスポートおわりを書いている様子を見ていても,「成長ノート」を使って,1年間を通して,自分は〇〇を頑張ったと実感をもてた子どもが多くいた。「成長ノート」で学校行事全体を振り返ったことで自分について考えることができたと考えられる。そのことからも学校行事の活動やキャリア・パスポートを通して,自分のよさや好きなことを見つけて自信になり,「自己肯定感」を高めていけたと考えられる。 5年生児童では,2クラス52人を対象にアンケートを実施した。 まずは,「自分には得意なことはありますか」の項目の結果についてである。 5年生児童では,実践前では「あてはまる」が73.0%「少しあてはまる」が23.0%と肯定的な回答が96.0%である。また,「少しあてはまらない」小学校 キャリア教育 16 が3.6%「あてはまらない」が3.6%と否定的な回答が7.2%であった。 実践後では「あてはまる」が56.0%「少しあてはまる」が38.0%と肯定的な回答が94.0%である。 「少しあてはまらない」が3.6%「あてはまらな い」が2.0%と否定的な回答が5.6%であった。 次に,「自分にはよいところがありますか」の項目の結果についてである。 実践前では「あてはまる」が58.0%「少しあてはまる」が40.0%と肯定的な回答が98.0%であった。「少しあてはまらない」の否定的な回答が2.0%であった。 実践後では「あてはまる」が67.0%「少しあてはまる」が23.0%と肯定的な回答が90.0%であっ た。「少しあてはまらない」4.0%「あてはまらな い」6.0%と否定的な回答が10.0%であった。 「自分にはよいところがありますか」の「あてはまる」の項目の数値が上昇したのは,肯定的な言葉がけの取組が有効であったことが考えられる。アンケートやインタビューからわかるように,友だちから,自分が頑張っていたことやよさについて言ってもらったことによって自信をもって「よいところ」があると言える子どもが育ったと考え実践前 実践後実践前実践後36.4%71.4%50.0%28.6%13.6%73.0%56.0%58.0%67.0%23.0%38.0%40.0%23.0%2.0%4.0%2.0%4.0%6.0%2.0%2.0%実践後少しあてはまるあてはまる少しあてはまらないあてはまらない自分には得意なことがありますか自分にはよいところがありますか少しあてはまらない少しあてはまるあてはまる少しあてはまらない少しあてはまるあてはまるあてはまらないあてはまらない

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