001総教CR030517R1研究論文(大嶋)
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108 図3-2 2年 キャリア・パスポートはじめ 「自分について」 考えた「そのために頑張ること」については,よりよく活用するために,教室に掲示するようにした。ただ,目標を立てるだけで終わらず,毎日意識して実践できるようにした。 5年生でも,なりたい自分にむけて,「そのために頑張ること」を考える際,自分で計画して考えることや友だちとの交流の時間を大切にして実践につなげるようにした。交流を通して友だち同士でアドバイスをするようにしたことは,いろいろな人からのアドバイスをもらうことにつながり,自分では気付けなかったことややりたいことを気付くことにつながった。また,自分に合った意見などを参考にして,付け足したり,さらに考えたりする姿が見られた。 図3-3は,友だちからのアドバイスで「そのためにすること」に書きためていったものである。 友だちとの交流活動を取り入れることで,「○○の場面で頑張れそう」「○○で力が付きそう」など,いろいろな気付きがでてきた。このことが1年間の見通しをもち,計画的になりたい自分になるための計画を立てることにもつながった。 その中から,「これなら頑張れそう」「やってみたい」「挑戦したい」などのものを自分で選び,図3-3のように丸で囲み,意思決定し,実践へとつなげた。 実践の際,繰り返し活動を行っていく中で,なりたい自分やそのために頑張ることが達成したり,増えたり,変化したりする子どもがいる。その際は,目標を加筆したり,修正したりするようにした。このように,キャリア・パスポートはじめを有効に活用し,なりたい自分に向けて計画をすることができた。 さん・お姉さんがよいかをみんなで考えた。その中で,前年度,自分たちにかかわってくれた2年生の姿を振り返る子どもの姿も見られた。そのことで自分の理想の2年生像を具体的に考えることができ,なりたい自分を考える支援となった。 5年生は,1年後の姿となると小学校では,最高学年となる。そのため,学校のリーダーをして他学年の子どもたちをリードする場面が増えることが多い。そこで,「なりたい自分」を考える際,学校のリーダーとしてどのようになりたいかについてイメージを共有し,1年後のなりたい自分について考えた。自校に6年生のモデルの姿があることや,5年生はこれまで6年生とかかわった経験を振り返り,なりたい6年生について考えることができた。また,5年生の段階から学校のリーダーについて考えることは大変重要である。1年間を通して,どんな6年生になりたいかを考え続け,理想に向けて努力することにつながった。 〇キャリア・パスポート「なりたい自分にむけて,頑張ること」 なりたい自分を考えた後に,子どもが「そのために頑張ること」や「チャレンジしたいこと」などについて考え,記述した。 2年生では,「なりたい自分」についてや「そのために頑張ること」について考え,友だちと交流をした。何度も自分の考えを発表したり,友だちの発表を聞いたりすることで,自分の考えが明確なものとなり,より具体的な目標を立てられるようになった。図3-2は子どもが考えた目標である。 また,友だちの頑張ることについて,真似したいと思ったことについては自分のキャリア・パスポートはじめに加筆してよいことにした。 図3-3 5年 キャリア・パスポートはじめ なりたい自小学校 キャリア教育 8 分について

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