F1002 報告599 Key Words:プログラミング的思考,メタ認知的活動,アンプラグド,あきらめずに取り組む姿勢 2020年度より全面実施される学習指導要領における改訂の目玉の一つがプログラミング教育である。多くの教員にとってなじみのない分野であるが,そこで育まれる力はこれからの未来社会を生きる児童にとっては必要不可欠なものである。どのように実践すればいいのか,単なるプログラミング体験にせずプログラミング的思考を育むためにはどのようなことに気を付ければいいのか,明らかにすべく研究,実践を行った。 そこで本研究では,メタ認知の理論に着目した。自分がどう考えているのかを明確に認識し,その方法の有効性を実感することで,ある方法は応用の利くものになるという。そのためには,教員がプログラミング的思考を意識し,児童に明示的な発問や有効性を実感させる声掛けをすること,どのような思考かがわかりやすくなるように,可視化することが重要であると考える。 実践を通して,児童がプログラミング的思考を意識できるようになったことや,実践しようという意欲が高まったことが明らかになった。また,課題に対して粘り強く取り組む姿勢を養うことにつながるという,プログラミング体験の効果も明らかになった。 49 木村 祐太(京都市総合教育センター研究課 研究員) -思考を可視化・意識化することを通して- プログラミング的思考を育む,授業デザインの在り方
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