001総教CR030517R1研究論文(今川)
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実践前 実践後 実践前 実践後 実践前 実践後 実践前 実践後 実践前 実践後 実践前 実践後 毎日食べるときどき食べるほとんど食べないまったく食べないわからない いての声かけ。 る生徒をきっかけに,食事の栄養バランスなどは多々, 「○○を入れるとバランスいいね」や「○○を自分 で作ったの」など驚いた感じで話したり,ほめたり している。簡単なものでもひと手間かけることで栄 養バランスが変わってくることも添えて話をする。 についての項目があるので,摂取していない生徒に は話をするようにしている。 A校赤A校黄B校赤B校緑B校黄図4-2 朝食に何を食べたか また,第3章第2節(2)(p.17)で述べた朝食調査での保護者からのコメントには「朝は保護者自身,時間がなく朝食の準備に時間がかけられない」という内容のものが散見された。このような状況の中で,「朝は簡単なものになってしまうので昼と夜に野菜をとれるように」や「昼と夜で栄養バランスが整うように」といったコメントがあり,朝食で不足している栄養素は昼食と夕食で補うことができるよう,保護者は意識をしておられることが伺えた。生徒自身も朝は緑の食品を食べていないことを自覚し,昼や夜に緑の食品を積極的に食べる意識をもつことが望まれる。 食生活について,中学生は自分でもできることが増えてきてはいるが,保護者に頼っている部分もたくさんあるだろう。多くの生徒が保護者に準備してもらったものを食べていることが予想される。今は「与えられる立場」であるが,生徒にとって,自立した際にどのような食生活を送ればよいかを知り,考える機会となったのではないだろうか。 また,学校の取組だけで食習慣を変えることは容易ではない。学校での取組も含め,家庭や地域など,様々な視点から継続した食育を行うことが必要である。 (2)教職員アンケート 研究実践を進めるにあたり,研究協力員をはじめ,研究協力校の多くの教職員と連携をさせていただいた。その中で,教職員の食育に対する意識や行動の変容,教職員から見た生徒の食に対する様子を把握するため,研究協力校の教職員を対象としたアンケートを実施した(以下,教職員事後アンケート)。調査実施は令和元年12月25日,実施人数は58人であった。なお,教職員事後アンケートとの比較対象は,教職員事前アンケートのうち研究協力校の教職員から得た回答を抽出したものとする。 図4-3は食に関する取組の現状についての設問に対する回答の変容を示したものである。「昼食時間やその他の時間(授業以外)に生徒へ『食』に関する話をしたり,声かけをしたりしていますか」という設問では「よく出来ている」と回答した割合が5.1ポイント増加した。 8.9 6.8 6.2 5.4 2.0 2.7 8.7 7.3 8.4 1.3 1.8 3.3 11.1 12.3 1.6 1.3 2.0 8.9 6.8 4.5 7.4 11.7 12.6 1.7 14.4 12.8 90%7.4 5.0 1.7 2.1 3.5 2.4 2.0 0%12.1 生徒への声かけの内容について得られた回答を以下に示す。 このように,授業以外の時間にも,それぞれの立場から,積極的に声かけをしている教職員がいる一方で,「あまり出来ていない」や「出来ていな95 図4-3 生徒への声かけ ・昼食指導時の各班の巡回,食事量,内容,会話につ・朝食を食べてきたことをほめる。 ・お弁当を自分で作ったり,夕食を自分で作ったりす・保健室来室生徒に記入させる来室カードに朝食摂取中学校 食育 19 0%10%20%30%35.8 53.0 31.6 31.8 38.1 41.2 29.5 29.1 50%60%70%80%38.2 32.7 41.0 41.4 82.4 82.7 34.3 36.5 33.3 34.7 80.8 79.2 40%10.9 11.4 15.7 11.9 10.3 18.0 18.6 100%7.0 20%40%43.9 37.9 60%80%100%3.5 45.6 1.7 39.7 8.6 朝食に何を食べていますかA校緑実践前実践後生徒へ「食」に関する話をしたり声をかけたりしていますかよく出来ている大体出来ているあまり出来ていない出来ていないわからない

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