生徒生徒生徒生徒① たから。 ② ③ ④ 90 表3-2 知識活用問題②・生徒の記述 Ⅲ 麻婆豆腐にほうれん草を入れる。みそ汁の具を玉ねぎ,大根,にんじんに変える。 緑が少なく,それに比べ赤の食品が多いので, D Ⅳ みそ汁の具を緑の食品に替えるといいと思っサラダ(レタス,トマト,きゅうり,チーズ)や温野菜(キャベツ,にんじんなど)を追加すⅢ る。麻婆豆腐の量を減らし,ニラたまを追加する。 麻婆豆腐を適切な量に減らして足りないビタミE ンなどをプラスした。 副菜がなかったのでサⅣ ラダとニラたまをプラスした。冬にサラダが食べにくい場合は野菜をゆでて食べるのもいいと思う。 Ⅲ 野菜いためを足す(量も増えるし良いと思う)。みそ汁を中華スープ(卵,しいたけ)に変更。 F Ⅳ ほぼ赤と黄で緑が少ないから。 中華ごはんにするため。 きゅうりの漬物やほうれん草のおひたしを追加Ⅲ する。みそ汁をかきたま汁に変えてきのこや野菜を入れる。 野菜が足りない。 かきたま汁なら色合いがいG Ⅳ いし,きのこや野菜を入れるともっと良いと思った。 やその食生活を積み重ねてきた年月が異なるため,健康や体調にさほど影響が出ていないことが考えられる。そのため,実際に,健康に悪影響を与える食生活を中学生が送っていたとしても,健康に悪影響を与えているという実感を伴っていない場合も多いのではないだろうか。しかし,健康や体調に影響を及ぼすに至るまでに,健康に良い食習慣を身につけなければならない。また,自覚症状はなくとも,食べることは心身の健康や成長と大きな関わりがある。 食事の重要性を改めて理解させるために,まずは食事と勉強や運動との関わりを様々なデータやアスリートの例を元に示した。具体的には,朝食喫食状況と学力調査や体力テストとの相関関係や,メジャーリーガーの大谷翔平選手が高校の時に書いていた目標設定シート(マンダラチャート)の中に食事に関する内容があることなどである。そしてそのことを自分に置き換え,今頑張っていることや目標,将来の自分のために,何をどのように食べれば良いかを具体的に考えさせた。図3-6に授業で取り組んだ食選力チェックシートのチェック項目を示す。 今の自分の食選力をチェックすることで,出来ていることと出来ていないことを可視化し,改善点を考えやすくした。 第2章第1節(1)(p.5)で述べた生徒事前アンケートにおいて,食生活の課題意識についての設問に対する回答を表3-1に示す。 多くの生徒が緑の食品を取り入れるための方法を記入していた。その中でもただ単にサラダを追加するのではなく,下線①のように,赤の食品が多いことにも着目し,赤の食品を緑の食品に変更 するなど,栄養バランスをしっかりと考えられている生徒もいた。また,下線②のように,副菜を足すための方法を具体的に記述している生徒や,下線③のように,食品の組合せを考えて中華料理で統一したり,下線④のように,見た目の彩りを考えたりするなどの工夫も多く見られた。 知識活用問題の実践を通して,食事の栄養バランスを整えるという疑似体験をするだけでなく,日々の食事に少し工夫をしたり,考えて選択したりすることで,栄養バランスが整うことを生徒に実感させることができたと考える。 (3)自分事として捉えさせるために 第2章第1節(4)(p.9)で述べたように,生徒は栄養バランスを整える必要性を,自分事として捉えられていないということが予想される。その理由として,中学生は大人と比較すると体力面図3-6 食選力チェックシート・項目 中学校 食育 14
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