図3-3 夏休みの課題 生徒の記述 38 よう指導した。そして,そのテーマに対し,適切な食選力を働かせ,どのような食事を選択したかをまとめさせた。また,使用する材料や献立を選択する際に,どのような知識や情報を活用したり,それをもとに考えたりしたのかを,「食選力アピールポイント」としてまとめるスペースを設けた。最後に,課題に取り組んで気付いたことや今後の生活に生かすことを振り返りとして記述させた。 生徒が記述したワークシートを図3-2に示す。 図3-2 夏休みの課題 生徒の記述 この生徒は自分の朝食をよりよいものにするためのテーマを設定し,課題に取り組んでいることが分かる。 また,食選力を働かせたことにより,自身の体調の変化を実感していた生徒がいた。生徒が記述したワークシートを図3-3に示す。 この生徒は,自身の健康に関する問題点を解決するためのテーマを設定し,課題に取り組んでいた。栄養に関することだけでなく,毎日続けられるものということを考え,食べるものを選択していた。その結果,振り返りにもあるように,健康に関する課題が解決に向かっていることを実感することができていた。 この他のテーマには,「スポーツをしている家族のため」「親戚からもらった夏野菜を使用する」「夏バテ防止」などがあり,様々なテーマを設定し,課題に取り組んでいる様子が見られた。 生徒の気付きや感想の一部を以下に示す。 ・食選力を働かせることにおいて, 目的はしっかり ・ 栄養面や旬,彩りなどを考えて選ぶと,食べた人② の健康にもつながり,生活が楽しく豊かになると感 と見据えておくことが大切だと思った。「誰に」「いつ」などによって,食材も大幅に変わるので,柔軟な観点も必要だと感じさせられた。 じた。 ・これからの生活では,食べたいものだけをたべるの下線①より,目的を明確にしないと食選力の視点が決まらないことや,目的によって食選力の視点が変わることに気付いていることが読み取れる。中学校 食育 8 ①
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