最終稿【今川】
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今川 早紀(京都市総合教育センター研究課 研究員) -多面的・多角的に考える取組を通して- G0701 報告 604 Key Words:視野の広い食選力,多面的・多角的,知識の活用,食選力の視点 中学生であったとしても,自分の食生活を自分で管理することがある。例えば,部活動の試合の際,いつ,何を,どのくらい食べるかを生徒が管理している場合が多い。その際,栄養面だけでなく,消化・吸収にかかる時間やコンディションなど,様々なことを考えることができれば,よりよいパフォーマンスにつながるだろう。このように,状況に応じて食べるものを適切に選択するためには,視野の広い食選力を身に付ける必要があると考える。そこで,本研究では,食について多面的・多角的に考えることを通して,視野の広い食選力の向上を目指した。 そのために,食育を切り口とした教科横断的な学習を進めた。その中で,各教科等の学習内容を,食を選択する際の視点とし,学習で得た知識や既有知識の活用を促した。また,授業以外の場面では,生徒が食について考える時間を少しでも増やすための取組を行い,各教科等における食に関する指導の内容を生徒がより自分事としてとらえ,自身の生活とのつながりを見いだせるようにした。 実践の結果,多くの生徒が食選力の向上を実感し,状況に応じて食べるものを選択することの必要性に気付くことができた。実際に,日常生活で食選力を働かせ,適切なものを選択する様子が見られた。 29 視野の広い食選力を育む食育の在り方

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