表4-4 アンケート結果① (自分は成長できた) 他教科で生かすことができると記述した生徒は多かったが,「数学といえば計算」という見方が強い印象を受けた。肯定的な回答を記述した生徒は「基礎的・汎用的能力」を視点とした内容になっている傾向があり,今年度の実践を通して,3割ほどの生徒が指標にある能力の重要性を実感するまで至らなかったことは課題として残った。 ③これからもっと数学科の授業(学習)に頑張っ て取り組みたい 表4-6 アンケート結果③ (これから頑張りたい) 一番多かったのは,以前より人に説明できるようになったという内容であった。また,2番目の記述のように,小学校のときと比べ成長を感じた,あるいは数学が好きになったという回答もあった。 そして,最後の回答のように,学力面でも「基礎的・汎用的能力」の視点でも成長できたという記述も見られた。 ②数学科の授業を通して学んだことは,他の場面 でも生かすことができる 右段の表4-5のように,7割ほどの生徒が,数学科の授業を通して学んだことを,他の場面でも生かすことができると感じており,汎用性について実感を得ていることが明らかになった。一方で3割ほどの生徒はあまり汎用性を実感できず,記述式の項目が空欄であった生徒も見られた。 次に,B校(数学科)の結果について取り上げる。アンケートの母数が更に少ないが,記述式の項目に生徒がまとめた内容とともに紹介する。 ①数学科の授業(学習)を通して,自分は成長できた ○少しだけど,人に説明できるようになったところ。 ○小学校のときより頑張ろうと思うことができる。分からないことを分かるようになること。 ○勉強の面でも,もちろん成長できたと思うし,自分の考えを相手に分かりやすく伝えることが成長できたと思う。 94 5段階評価 5(とても思う) 4(やや思う) 3(どちらともいえない) 2 11.8 2(あまり思わない) 0 1(まったく思わない) 0 表4-4のように,ほとんどの生徒が自身の成長を実感できたことがわかった。「具体的に,どのような点で成長できたと思いますか?」という記述式の質問には,次のような回答があった。 人数 割合(N=17) 4 23.5 11 64.7 0 0 表4-5 アンケート結果② (他の場面で生かせる) 5段階評価 5(とても思う) 4(やや思う) 3(どちらともいえない) 2 11.8 2(あまり思わない) 3 17.6 1(まったく思わない) 0 「具体的に,どのようなことを他の場面で生かすことができると思いますか?」という記述式の質問には,次のような回答があった。 88.2 11.8 5段階評価 5(とても思う) 4(やや思う) 3(どちらともいえない) 5 29.4 2(あまり思わない) 0 1(まったく思わない) 0 表4-6のように,7割ほどの生徒が,数学科の授業(学習)を更に頑張りたいと感じていた。肯定的とはいえない回答をした生徒は3割ほどと,先述した質問②と同じ割合になった。質問②及び③の結果から,学んだ内容を他の場面で生かすことができるという汎用性の実感は,学習意欲に関係するのではないかと考察することができた。 中学校 キャリア教育 20 ○今後の数学だけでなく他の教科の計算や,グラフの見方などに使える。 ○分からないところを他の人にきいたり,教えてあげたりする場面で,生かすことができると思いました。 人数 割合(N=17) 4 23.5 8 47.1 人数 割合(N=17) 5 29.4 7 41.2 70.6 29.4 0 70.6 0 29.4 0
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