表4-1 アンケート結果① (自分は成長できた) この質問では,「基礎的・汎用的能力」に関わる回答が多く記述されていた。上に挙げた3名の記述は,それぞれ課題対応能力,人間関係形成・社会形成能力に関わる内容である。また,将来仕事をする際に生かせると記述した生徒も数名いた。 ③これからもっと社会科の授業(学習)に頑張っ て取り組みたい 表4-3 アンケート結果③ (これから頑張りたい) 一番多かったのは,自分の考えをまとめる力がついたという内容であった。事前に指導者側が,「基礎的・汎用的能力」を意識化しつつ臨んだ授業展開が大きく影響しているものと考えられる。また,情報を集め,活用するという課題対応能力に関わる内容を,成長として挙げた生徒もいた。 上に挙げた中で,最後の回答は選択式で2(あまり思わない)を選んだ生徒の記述である。取り組みたい課題があるため,低めの自己評価となったが,少しできた点についても着目している。本研究の実践を通して,自分なりの基準で成長を実感することはできていたのではないかと考える。 ②社会科の授業を通して学んだことは,他の場面 でも生かすことができる 右段の表4-2のように,8割以上の生徒が,社会科の授業を通して学んだことを,他の場面でも生かすことができると感じていた。「基礎的・汎用的能力」は,学校生活における様々な場面で発揮される力である。その汎用性について,多くの生徒が実感を得ていることが明らかになった。 ①社会科の授業(学習)を通して,自分は成長できた ○単元を貫く問いに対して自分の考えをまとめる点。 ○教科書の課題に関わる資料で知ったことを活用する力。 ○考える力,少し,できたと思う。まとめる力は,あまりできなかった。もっと成長する。 5段階評価 5(とても思う) 4(やや思う) 3(どちらともいえない) 1 4.2 2(あまり思わない) 2 8.3 1(まったく思わない) 0 表4-1のように,8割以上の生徒が自身の成長を実感できたことがわかった。「具体的に,どのような点で成長できたと思いますか?」という記述式の質問には,次のような回答があった。 人数 割合(N=24) 11 45.8 10 41.7 0 表4-2 アンケート結果② (他の場面で生かせる) 5段階評価 5(とても思う) 4(やや思う) 3(どちらともいえない) 2 8.3 87.5 2(あまり思わない) 0 1(まったく思わない) 1 4.2 「具体的に,どのようなことを他の場面で生かすことができると思いますか?」という記述式の質問には,次のような回答があった。 12.5 5段階評価 5(とても思う) 4(やや思う) 3(どちらともいえない) 1 4.2 2(あまり思わない) 0 1(まったく思わない) 0 表4-3のように,ほとんどの生徒が,社会科の授業(学習)を更に頑張りたいと感じていた。 「そのために,どんな力が大切だ(発揮したい,伸ばしたい)と感じましたか?」という記述式の質問には,「短時間で多くの情報を見つける」「わかりやすく人に伝える力」「自分の考えも一緒にまとめる力」等が挙がっていた。多くの生徒が「基礎的・汎用的能力」も視点とし,更なる成長を目指している様子をうかがい知ることができた。 中学校 キャリア教育 19 ○つながりを考えたり,資料をみて探したりすることができる。 ○自分の意見・考えをまとめる場面で生かすことができる。 ○相手に自分の意見を伝える。 人数 割合(N=24) 9 37.5 12 50.0 人数 割合(N=24) 16 66.6 7 29.2 93 87.5 0 12.5 95.8 0 4.2 0
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