最終稿【大嶋】
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けでなく,活動の過程にも注目し,振り返りができるように①価値付け②共有③見える化を行った。その実践について,児童の様子等を踏まえて述べる。 ①価値付け 国語科書写の実践において,キャリア教育で付けたい力を発揮している場面が多く見られた。 例えば,課題解決に向けて,何度も練習している姿や,苦手なことに挑戦している姿,課題解決に向けて友だちと作品を見て,アドバイスし合っている姿などが見られた(図3-11・3-12)。 図3-11 自分の課題解決に向けて何度も練習をする姿 そうした場面を逃さず,指導者がそれらの行動に対して「すごく成長しているね」「頑張っているね」など児童の行動を価値付けた。価値付けられたことで,「この姿は成長だ」と自覚することができ,成長を実感している様子が見られた。 ②共有 児童が活動中に発揮していた姿について,学級で共有する時間を設けた。頑張っていたことや成長したことなど,活動中に価値付けた姿を紹介し,図3-12 友だちにアドバイスをしている姿 学級全体で共有した。その結果,他の児童も,活動のプロセスでの成長に気付く視点をもつことができるようになった。 ③見える化 ②で共有した力については,図3-13のように「キャリアレンジャー」として学級で位置付けた。 図3-13 キャリアレンジャー 他の時間に発揮していた場合も,キャリアレンジャーを示し,価値付けを行った。 体育科や国語科書写の時間では,キャリア教育で付けたい力についても意識して取り組む姿が見られた。また,図3-14のように,これらの力の視点からもめあてを考え,活動を進めた。 初めは,体育科や国語科書写の時間だけでキャリア教育の視点を意識して取り組んでいたが,繰り返し行う中で,図3-15のように,他の教科でも意識するようになり,汎用的に活用している様子 が見られた。 キャリアレンジャーの提示 図3-14 キャリア教育の視点でのめあて 小学校 キャリア教育 13 65

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