見方・考え方 生きて働く知識 (1) 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)』 (2) 文部科学省『育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方に関する検討会-論点整理-』2014.3 https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2014/07/22/1346335_02.pdf 2021.3.1 (3) 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29 年告示)解説 (4) 文部科学省『中学校学習指導要領(平成20年告示)』ぎょ (5) 文部科学省『教育課程企画特別部会 論点整理』2016.12 (6) ベネッセ教育総合研究所『第6回学習指導基本調査 DATA (8) 前略(7)p.15 (9) 前掲(7)p.17 (10) 前掲(5)p.17 (11) 文部科学省『教育課程特別部会 論点整理 補足資料5』 内容な知方法的な知 第2章 意識に働きかける手だて 留意しなければならないのは,必ずしも習得するのが授業で,発揮するのがテストという考え方だったとすればどうか。問題解決の方法戦略として「地質」という見方を発揮させて,考えを形成しようとしているともいえるし,「地質は生産する農作物の決定要因になることがある」という生きて働く知識を発揮させたとも説明できる。 このように,見方・考え方と生きて働く知識は,運用していく際に,それらの性質上,区別しにくい部分が出てくる。 そこで本研究では,見方・考え方も生きて働く知識も,事象をとらえたり問題解決したりする際の道具として働くような一般化された知識として「方法的な知識」と総称する。これとは別に,個別の単元に関わる知識で,それ単体では他の学習や生活に転用させにくい知識を「内容的な知識」と呼び,区別して研究を進める。整理したものが,次の表1-2である。 表1-2 内容的な知識と方法的な知識の分類 的 識 識 決して内容的な知識を軽視するわけではない。前ページ,図1-2で示したように「地質は生産する農作物の決定要因になることがある」という方法的な知識は,世界と比べた日本の地形や九州地方の内容的な知識を関連付けてつなげたり,比べたりしながら習得されていくものと考えている。 生徒が,学ぶ意味を社会との関わりの中に見いだすことができるようにするためには,内容的な知識をもとにした方法的な知識の習得が必要であ◆特定の単元内容に関わるもの 例)三角州 扇状地 例)三角州は田や住宅地として利用される 例)扇状地には果樹園や畑が多い ◆物事を理解したり,思考したりしていく際の 視点や方法 例)地質に着目する 例)日本の地域的特色と九州地方の農業の特 ◆他の学習や生活の場面でも活用できるよう な知識 例)地質は生産される農作物の種類を 色を比べて共通性を見いだす 決める要因になる 中学校 教科指導 5 り,それを他の場面で発揮して問題解決に生かす必要がある。第2章では,その具体的な手だてについて述べる。 学習していることが社会でも役に立ちそうだという意識を生徒の中に高めていくために,方法的な知識を習得し,習得した方法的な知識を発揮して問題解決に役立てる体験を授業やテストを通して繰り返す。図示すると,次のようなイメージとなる。 図2-1 本研究における手立ての構造 2018.3 総則編』 東洋館出版社 2018.7 P38 うせい2009.3 P18 https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/_icsFiles/afieldfile/2015/12/11/1361110.pdf BOOK(小学校・中学校版)』2016 https://berd.benesse.j p/up_images/research/Sido_KOKO_01.pdf 2021.3.1 (7) ベネッセ教育総合研究所『小中学生の学びに関する実態調査 速報版』ベネッセ総合教育研究所 2014.10 2015.12 https://www.mext.go.jp/component/b_menu/ shingi/toushin/icsFiles/afieldfile/2015/09/24/ 1361110_2_5.pdf 2021.3.1 (12) 前掲(3)p.4 (13) 前掲(3)p.37 2021.3.1 103 授業の在り方 テストの在り方 方法的な知識を習得する 方法的な知識を発揮する
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